111.31KV620日記


オペラ、フィギュアを中心に、そのとき興味のあることがらを話題にしています。
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「041:潔」~「044:ゴールド」の歌

題詠100★会場

041:潔 性懲りもなく恋をして浅はかで不潔で無謀な年ごろだった

042:辺 不器用で柄ではないと避けていた窓辺に花を飾ることさえ

043:権 使わないままに古びた六法の目次に「権利」の二文字を探す

044:ゴールド 「接吻」と名づけられたるクリムトの絵画の中の熟れたゴールド
                                     
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by noma-igarashi | 2018-05-29 23:01 | 題詠100参加作品 | Trackback | Comments(0)

「セシール」のCMと「カルメン」、または空耳遊び

どうでもいいような話題です(汗)。
先週の朝日新聞に、「セシール♪…の後 なんて言ってる?」と題した記事が載っていました。何でも、通販大手のセシールのテレビCMで、「セシール」という社名の後に何やらフランス語でごにゅごにょ言ってるんだけど、それがなんと言っているのか(というより、どう聞こえるか)よくわからない。セシール自身が9つの選択肢を用意して、男女1000名を対象に調査したところ、1位は「しもふさ君、幸せそうなのに」、2位は「自分は幸せそうなムーン」だった、というもの。選択肢の中には「塩、酢をここで混ぜちゃう」だとか「塩草くん、清少納言」なんていうものも。

私はこのCMに覚えがなかったので、ちょっと興味を惹かれて検索してみたところ、調査結果をまとめたセシールのサイトがヒットしました(こちら)。当該のサウンドロゴも聞くことができます。

聞いてみたところ、残念ながら、「幸せそう」とも「清少納言」とも私には聞こえなかったです。実際には「Il offre sa confiance et son amour」=「イロッフル・サ・コンフィアンス・エ・ソナムール」と言っているのだそうで(日本語に訳すと「愛と信頼をお届けする」という意味だそうです)、出だしはちょっと聞き取りにくかったですが、「サ・コンフィアンス・エ・ソナムール」の部分はその通りにしか聞こえませんでした。

これって、多分、私が多少はフランス語を理解して、聞き取れるからなんだろうなあ。「幸せそう」とか「清少納言」とか聞こえたら楽しいなと思ったのですが、ちょっと残念でした。そういえば、フィギュアでもよく使われる「Ne me quitte pas(ヌムキットパ)」というフランス語の曲を、大勢の人が面白がって「脱ぎっぱ」と呼んでいるけれど、私には「Ne me quitte pas(ヌムキットパ)」としか聞こえないのも、きっと同じ理屈ですよね。

さて、そこで思い出したのが、オペラ「カルメン」のことです。オペラを見るようになったばかりのころ、私が最初にはまったのが「カルメン」でした。なぜかというと、①知っている曲が満載でなじみやすかった、②フランス語のオペラなので部分的に歌詞が聞き取れ、親近感を持った。この2つが大きかったです。

つまり、何を言っているかが聞き取れると、空耳の楽しみはないけれど、その対象に対して親しみを持つことはある、というわけですね。空耳も楽しいけど、ま、仕方ないでしょう。

「カルメン」にはまり、何種類もDVDを買い集めたのですが、その中にイタリア語版の「カルメン」がありました。1953年に収録されたもので、フランコ・コレッリ(当時人気だったイケメンのテノール歌手)がドン・ホセ役です。何でも、字幕が普及するまでは(映画と違ってスクリーンがあるわけではないので、字幕を表示しにくい)、その国の言葉に置き換えて歌うこともよくあったのだとか。実際、この「カルメン」の動画がないかなと思ってYouTubeを検索したところ、別のイタリア語版「カルメン」の動画が見つかりました。下に貼り付けまますが、こちらはフィオレンツァ・コソットがカルメン役です。これまた当時の人気歌手が出演しているわけで、自国語に置き換えて歌うのが一般的だったことがうかがえますね。

さて、自分で買ったほうのイタリア語版「カルメン」ですが、初めて見たとき、すごく違和感を覚えました。というのも、歌詞がまったく違うものになっていることで、耳障りがよくなく、曲にも合っていないように感じられたんですね。

ただ、本来はイタリア語の「フィガロの結婚」についても、ドイツ語版のDVDを持っているのだけれど、それはべつだん違和感を覚えない。「聞き慣れたものとちょっと違うな」とは思うものの、耳障りがよくないなとか、曲に合っていないとかは思わないです。それって、私にとっては、イタリア語もドイツ語もまったく知らない言葉だからなんでしょうね。フランス語は中途半端に聞き取れるから、別の言語で歌われると、奇妙に感じてしまう。いっそ日本語に置き換えられてしまえば、ストレートに意味が入ってくるから、きっと違和感は覚えないんだろうなと思います。

…とまあ、「セシール」のテレビCMについての記事をきっかけに、そんなことをつらつらと考えていたのですが、ここではたと気がつきました。「あ! イタリア語版のカルメンだったら、空耳遊びができるんじゃない?」

ですよね。知らない言葉なんだから。はい、やってみましたよ~。

ありました、ありました。ミカエラが「~じゃないのね」と言っていたり(こちら)、「ハバネラ」ではカルメンが「待てない川、狭い川」と言っていたり(こちら)、「闘牛士の歌」では、勇ましいはずのエスカミーリョが「明日へたろう」などと繰り返していたり(こちら)します。

ただ、「何か面白いことを言っていないかな~」と思いながら聞いているうちに、つい聞き入ってしまいました。カルメン役のコソット、やっぱりうまいです。エスカミーリョの「闘牛士の歌」も、堂々としていてカッコいい(あの歌、それこそへたってしまいそうな歌い方しかできない歌手もいるので…)。

というわけで、どうでもいいようなこの話題の収穫は、この動画を見つけられたことかもしれません。DVDがあったらほしいぐらいだけど、古いものだし、さすがに見つからないだろうな。でも、ネット時代のおかげで、動画で見られるだけでも感謝したいです。

CARMEN - GEORGES BIZET - 1966 ( NAPOLI )  ※イタリア語版「カルメン」
                                              
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by noma-igarashi | 2018-05-26 18:51 | オペラ・音楽 | Trackback | Comments(0)

オペラの曲を使ったプログラム⑫(最終回)

オペラの曲を使ったプログラム、最後はペアです。調べた範囲内だと、オペラの曲を使ったペアは1組のみ。スイハンのフリー「トゥーランドット」です。アイスダンスと違って、ペアはSPもジャンルの指定なく曲が選べるんだから、もうちょっといるかなと思ったのだけど、1組だけでした。

五輪シーズンに、優勝候補である中国のカップルが「トゥーランドット」。これはもう、金メダルを狙った選曲ですよね。トリノのしー様以降、日本でも「トゥーランドット」は五輪のメダルを狙うためのプログラムというイメージがありますけど、きっと中国ではそれ以上だろうなと思います。「トゥーランドット」は中国を舞台にしたオペラだし、先輩カップルであるシェンツァオもこのプログラムを滑り、2003年の世界選手権で伝説的な名演技を披露したわけだし。

ただ、シェンツァオが「トゥーランドット」でSPのミスを挽回したのに対して(今の採点システムなら、逆転優勝してた可能性大ですよね)、今回の五輪、スイハンはフリー「トゥーランドット」でミスが出て、SPの順位を守れませんでした。わずか0.43点差で、惜しくも銀メダル。

もっとも、今回の五輪はやはりサフマソ(というかアリオナさん)に金メダルを取ってほしいなと思っていたので、スイハンの結果を残念に思う半面で、ホッとしているところもありましたが。

とにかくスイハンはまだ若いです。次の五輪まで待っても、まだ20代。次の五輪は母国開催だし、金メダルはそこで取ってほしいな。何だったら、そのときもう1回、「トゥーランドット」を滑ってもいいのでは? おおいに盛り上がることと思います。

懐かしくなったので、シェンツァオの伝説の「トゥーランドット」も貼り付けてみます。今見てもすごい。スイハンの演技も迫力十分だけど、シェンツァオもいいですねえ。


スイハン組の「トゥーランドット」



シェンツァオ組の「トゥーランドット」

                                           
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by noma-igarashi | 2018-05-24 23:06 | フィギュアスケート | Trackback | Comments(0)

「037:参」~「040:浦」の歌

題詠100首★会場

037:参 参考人招致のニュースにうようよと嘲笑好きのコメントがつく

038:判断 新しい判断による新しい解釈がいる総理の「丁寧」

039:民 オペラの本ばかり集めた本棚に草刈民代を一冊混ぜる

040:浦 今夜観るフィガロのために遠回りして三浦屋でワインを選ぶ

                                       
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by noma-igarashi | 2018-05-22 23:23 | 題詠100参加作品 | Trackback | Comments(0)

フィギュアあれこれ

今年もフレンズに行くことになりました。8月26日(日)の昼公演です。千秋楽と両方申し込み、こちらだけ当選しました。正直なところ、ダイスケが現役だったころのように「絶対に行きたい!」「何が何でも行きたい!」というほどの熱意はなくなってきていて、すべてハズレならおとなしく諦めるつもりでいました。でも、末席ながら、なんとか当選。行くことになったからには、存分に楽しんできたいと思います。

フィギュア仲間に会えるかもしれないことも、フレンズに行く楽しみの1つです。フレンズそのものがスケーター同士の同窓会というようなイメージもありますが(ダイスケが現役のころは「夏の強化合宿」なんて言われていましたが、今は、お盆の時期に地元で開かれるクラス会みたい)、見に行くほうにとってもそういうところがありますね。

 *

フレンズ以外のアイスショーは、テレビ観戦のみ。情報収集も不十分でして、どのアイスショーがいつ開催されているのか、実はきちんと把握できていません。録画だけして、まだ見られていないものもあるのですが(汗)、今日のPIWは見ました。町田君の解説、いつもながら興味深いですね。

そして、彼自身のプログラムの「ボレロ」、おおいに見せてくれました。演技時間、8分間? すごいですね。ジャンプの本数は少なめでしたが、それでも飽きさせないどころか、ぐいぐい引き込んでしまうところはさすが。最後に登場して、全部持って行っちゃった感じでした。

あのプログラム、またJOでやってくれないかな。JOは見に行こうかなと思っているので、町田君の「ボレロ」も見られたら言うことなしなんだけど。どうだろう?

 *

それと、話題にするのが遅くなりましたが、こづのブレード開発のニュースは素晴らしかったですね。こづ自身がこのブレードについて説明している動画があったので、リンクしてみます(こちら)。

こづはこうして立派な仕事をしてくれているし、町田君はスポーツマネジメントや文化経済学などの学究活動に励んでいるし、織田君は試合の解説の水準を引き上げてくれたし、みんな、それぞれにフィギュア界に貢献していて、頼もしい限り。

ダイスケも、いろんなことに挑戦する中で、「ダイスケといえばコレ!」というものをいずれ見つけてほしいな。そして、それがフィギュア界に貢献(直接でも間接でも)できるようなことなら、なおさらうれしいなと思います。
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by noma-igarashi | 2018-05-20 22:42 | フィギュアスケート | Trackback | Comments(0)

オペラの曲を使ったプログラム⑪――アイスダンス(番外編)

オペラの曲を使ったプログラム、次はアイスダンスをやろうと思っていたのだけれど、調べたところ、2017-2018シーズンにオペラの曲を使ったカップルは0組。あくまでも私が調べた範囲なので、取りこぼしがあるかもしれませんが、主だったカップルがオペラの曲を使っていなかったのは事実ですよね。淋しいなあ…。

以前はもっと使っていましたよね? そんなこともないかしら? 今シーズンはたまたま? なんとな~く、パパシゼがブレークしてから、わかりやすい曲が避けられているような気もしたりして。

試しに、主なカップルだけになりますが、ここ10年ほどでオペラの曲を使ったプログラムを調べてみました。

2006-2007シーズン
ドムニナ・シャバリン「韃靼人の踊り」(イーゴリ公)
デービス・ホワイト「韃靼人の踊り」
ウィーバー・ポジェ「ある晴れた日に」(蝶々夫人)


2007–2008シーズン
カッペリーニ・ラノッテ「椿姫」

2008–2009シーズン
ベルビン・アゴスト「トスカ」
デービス・ホワイト「サムソンとデリラ」


2010-2011シーズン
シニツィナ・ジガンシン「サムソンとデリラ」

2011-2012シーズン
デービス・ホワイト「こうもり序曲」(こうもり)

2012–2013シーズン
カッペリーニ・ラノッテ「カルメン」
ヴァーチュー・モイア「カルメン」


2013-2014シーズン
シニツィナ・ジガンシン「ノルマ」

というわけで、2014-2015シーズン以降は見つかりませんでした。そして、2014-2015シーズンというと、パパシゼがシニア2年目で世界チャンピオンになったシーズン。うーむ。私の推測は、当たらずといえども遠からず? 昔は「カルメン」で五輪の金メダルを取ったカップルもいたのにね。オペラの曲、私としては、もうちょっと使ってほしいな。
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by noma-igarashi | 2018-05-18 00:11 | フィギュアスケート | Trackback | Comments(0)

オペラの曲を使ったプログラム⑩―「カルメン」クイズ付き

すでにご紹介したように、2017-2018シーズンは5人の女子選手が「カルメン」を使用していました。その5選手は以下のとおりです。

ガブリエル・デールマン(カナダ) SP
エリザヴェート・トゥルシンバエワ(カザフスタン) SP
カレン・チェン(アメリカ) フリー ※シーズン前半のみ
イヴェット・トース(ハンガリー) フリー
アニータ・オストルンド(スウェーデン) SP


あまり印象に残っていない選手もいたため、動画で演技を確認してみたところ、なんと! 5人全員に共通点がありました。クイズにしちゃおっと。正解はどれだと思います? 正解だと思うものをクリックしてみてくださいませ~。

(1)全員が赤い衣装を着ている
(2)全員のプログラムが「ハバネラ」で始まる
(3)全員がプログラムの中で3T-3Tを跳んでいる

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by noma-igarashi | 2018-05-15 23:18 | フィギュアスケート | Trackback | Comments(0)

「ドン・カルロ」の二重唱または「リポビタンD」について

週末の夜、わが家ではオペラのDVDを見て過ごすのが恒例なのですが、昨夜は「ドン・カルロ」を見ておりました。

このオペラの最初の聴きどころは、なんといっても、ドン・カルロとロドリーゴの二重唱「我らの魂に、友情と希望を/Dio che nell'alma infondere」。修道院の中で、2人が友情を確かめ合い、自由を願う気持ちを歌い上げるシーンです。カッコいいですよね。なので、そのシーンが始まるとき、相方のジョルジュ(仮名・日本人)に話しかけました。

私「ここからの二重唱、カッコいいよねえ…!」
ジ「うーん、でも、リポビタンDのCMみたいだよ」
私「………」


リ、リポビタンD…… ( ̄▽ ̄;)
こういうやつね。
ま、まあ、言われてみれば確かに…。

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by noma-igarashi | 2018-05-13 14:18 | オペラ・音楽 | Trackback | Comments(0)

4月中に読んだ本(気合いを入れて書いてみた)

いつになく気合いを入れて書きました(特に3冊目)。ただ、書き連ねるうちに、本の感想からズレてしまったきらいはありますが(汗)。

砂の王国(上) (講談社文庫)

荻原 浩/講談社

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砂の王国(下) (講談社文庫)

荻原 浩/講談社

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『砂の王国(上下)』荻原浩 評価:★★★ 
(あらすじ:上巻)全財産は、3円。私はささいなきっかけで大手証券会社勤務からホームレスに転落した。寒さと飢えと人々からの侮蔑。段ボールハウスの設置場所を求め、極貧の日々の中で辿りついた公園で出会った占い師と美形のホームレスが、私に「新興宗教創設計画」を閃かせた。はじき出された社会の隅からの逆襲が始まる!
(あらすじ:下巻)3人で立ち上げた新興宗教団体「大地の会」は私が描いた設計図どおりに発展。それどころか会員たちの熱狂は、思惑を超えて見る見る膨れ上がっていく。奇跡のような生還と劇的な成功。だが、そこで私を待っていたのは空虚な祝祭と不協和音だった。


面白かったです! 上巻の、どん底から這い上がっていく過程も。下巻の、そこからいっきに暗転する展開も。主人公が宗教団体を起ち上げる話としては、その昔、村上龍の『愛と幻想のファシズム』を読んだ覚えがありますが、小説としての面白さはこっちのほうがずっと上でした。まあ、この30年間(もう30年も経っていたのか…)に社会も変わったし、オウム真理教の事件も経験したし、単純に比べられない面もあるかなとは思いますが。
何にしても、私としては高評価の1冊でした。おススメしたいです。

黄色い水着の謎―桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活〈2〉


奥泉 光/文藝春秋

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『黄色い水着の謎―桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活〈2〉』奥泉光 評価:★★


『桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活』の第2弾。やる気もなければ志も低い准教授・桑潟幸一が怪事件の解決に挑むというもの。ただし、彼自身はほとんど何もせず、実際に事件を解決するのは女子学生たちですが。1冊目の『桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活』はおおいにウケて、もしかしたら奥泉作品の中でいちばん好きかもと思いましたが、2冊目となると、ちょっと胃にもたれる感じもしてきました。ただ、気軽に楽しめる1冊ではあります。


もう生まれたくない

長嶋 有/講談社

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『もう生まれたくない』長嶋有 評価:★★ 
(あらすじ)マンモス大学に勤める、にわかナースの春菜、ゲームオタクのシングルマザー・美里、謎めいた美人清掃員の神子。震災の年の夏、偶然の訃報でつながった彼女たちの運命が動き始める―。誰もが死とともにある日常を通して、生の光を伝える傑作長篇小説。

次々と語り手が代わっていく形式は、ちょっと入り込みにくい面もあり、評価は★★としました。ただ、それもひっくるめて、この作者らしい作品だと思うし、こういう試みが好きな人は好きなんだろうなとは思います。それより、私がこの作品を読み始めてすぐに、「これはぜひ書いておかなければ!」と強く思ったのは、この作品の小説としての面白さとはまた別のところにありました。

上記「あらすじ」にあるように、この小説は震災の年の夏から話が始まっています。そのため、登場人物たちが震災のときのことを思い出す描写があったり、ごく普通の日常生活の中に震災の影響がまだ残っていることをうかがわせる描写があったりもします。それを読んで、震災のすぐあと(というより、震災と原発事故のすぐあと)、自分が考えていたことを思い出しました。こんなにも信じられないような世界(大規模な原発事故が現実に起きるという、震災前には想像もしていなかったような世界)に放り込まれて、自分の気持ちもそれまでとは大きく変わってしまったし、今後は小説などの文芸作品も、その影響と無縁ではいられないだろうなと。その当時はそんなふうに思っていました。

ただ、7年が経って、そんなふうに思っていたことはどこへやら。本書を含め、震災や原発事故にふれた小説はいくつか読んだものの、文学的に何か大きな流れになるといったことはなかったし、そもそも(実は)、そんなふうに思ったこと自体を、いつの間にか私自身が忘れてしまっている始末。そう、忘れていたんです。あんなにも切実に震災と原発事故の影響について考え、また現実の世界では実際に影響を受けてもいたのに。

はああああああああ。人間、先へ進むためには忘れることも大事だから、それでいいといえばいいのかもしれませんが。

なんで忘れちゃったんかなあ…と考えてみるに、震災は突発的な出来事であって、例えば今も深刻な余震が続いているなどというわけではないし、原発事故のほうも、被害はまだ続いてはいるものの、日常生活を送っている分には見えない状態にあるため、つい意識の外に行ってしまいがちだし。それともう1つ、震災の翌年ぐらいまでは、脱原発のデモにちょくちょく参加していて、そのつど思いを新たにする機会になっていたのだけれど、安倍政権になってからは、安保法制反対に始まり、「安倍政権NO!」のデモのほうに参加することが多くなり(両方に参加するだけの時間はないため、より切実なほうを優先すると、そうなりました)、そっちに気持ちが向いてしまうことが多くなったんですよね。

…とまあ、ここまで考えて、また新たな考えが浮かんできました。安倍政権になってから、世の中の価値基準が大きく変わってしまったじゃないですか。首相はうそばかりつくし、筋を通した話をしようとしても、すぐに話をすり替えられてしまうし、少しでも政権に批判的な発言をする有名人(ネット上の有名人も含めて)がいると、よってたかってネトウヨが攻撃するし、なんだかもう、善悪やら正義感やらの基準がこれまでとは反転してしまったように感じます。そんな世の中になってしまったら、それこそ小説などの文芸作品も影響を受けずにはいられないんじゃないでしょうか。実際、高畑勲監督が亡くなり、「火垂るの墓」が放送されたとき、幼い兄妹の見舞われた運命に対して、自己責任だという意見が横行していましたよね。そんな受け止め方をされるのが普通になってしまったら、創作する側も影響を受けずにいられないのではと、すごく心配です。

このブログを読んでくださっている方は、多分、フィギュアファンが多くて、ここまで書いたようなことに興味がおありなのかどうかわかりません。こんな例え方をするのが適切かどうかわかりませんが、フィギュアスケートでも、自分のお気に入りの選手のライバル選手に対して、すぐに悪口を言ったり、何かといえば攻撃したりする人がいるじゃないですか。ただ、本人としては、自分の発言のほうが正論であり、自分が正義を行っていると信じておられるんですよ。今の世の中は、それと同じようなことがもっと大々的に行われている――。強いていえば、そういう印象です。すごくイヤ。

こんな状態からは早く抜け出したいし、少なくとも、心のよりどころとできる価値観に生き残ってもらいたい。切にそう願います。
                                              
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by noma-igarashi | 2018-05-12 11:14 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)

オペラの曲を使ったプログラム⑨

オペラの曲を使ったプログラム、今回は本田真凜選手のフリー「トゥーランドット」です。
ただ、どうも厳しいことばかり書いてしまいそうで、あまり気が進まなかったりして(汗)。彼女、なんであの曲にしたんでしょうね? SPよりフリーを変えたほうがよかったのに。五輪シーズンだから「トゥーランドット」という選択は、わからないでもないけれど、正直なところ、何を演じたいプログラムなのかよくわかりませんでした。

彼女のイメージって、どう考えてもトゥーランドット姫じゃないですよね。けなげなリューのほうを演じるのであれば、アリかなと思えるけれど、衣装も曲の選択も、そういうふうではなかったし。せっかくの彼女の軽やかさが生かせなくて、もったいないなと思いました。かろうじて、男性ではなく女性ボーカルを使ったのが救いでしたが、ああいう声のボーカルなら、もっともっと彼女に似合う曲がありそうなのにな。来シーズンは、環境も大きく変わって、今シーズンの記憶を吹き飛ばすような演技を見せてくれることを期待したいです。

動画のチョイスは、ちょっと迷いましたが、リューのアリアの動画にしました。歌っているのはバルバラ・フリットリ。1998年の紫禁城公演の映像です。

Turandot 12 in the Forbidden City of Peking China
                                          
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by noma-igarashi | 2018-05-11 23:07 | フィギュアスケート | Trackback | Comments(0)


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