111.31KV620日記


オペラ、フィギュアを中心に、そのとき興味のあることがらを話題にしています。
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カテゴリ:映画・TV・本など( 171 )

12月中に読んだ本

明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち (幻冬舎文庫)

山田 詠美/幻冬舎

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『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』山田詠美 評価:★★
(あらすじ)ひとつの家族となるべく、東京郊外の一軒家に移り住んだ二組の親子。それは幸せな人生作りの、完璧な再出発かと思われた。しかし、落雷とともに訪れた長男の死をきっかけに、母がアルコール依存症となり、一家の姿は激変する。

山田詠美、こんな小説も書くんですね。「長男」が死んでから(あらすじ参照)、「母」がアルコール依存症になり、急につらい話になってしまいました。私には子どももいないし、こんな家族を持つこともまず考えられず、自分には起こりえない話なんだけど、それでも自分の身に引き寄せて考えてしまう――というのが小説というものの持っている力だな、と思いながら読みました。

去年の冬、きみと別れ

中村 文則/幻冬舎

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『去年の冬、きみと別れ』中村文則 評価:★★ 
(あらすじ)ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は、二人の女性を殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。調べを進めるほど、事件の異様さにのみ込まれていく「僕」。そもそも、彼はなぜ事件を起こしたのか? それは本当に殺人だったのか? 真相は迷宮入りするかに思われたが―。

随所にいろいろな仕掛けのされた作品。私は多分、大枠的なところしか読み解けていないだろうな。それでも十分面白かったですが、細部まで読み解けていないことから、評価は★★としました(全部わかれば、やったぜとばかりに「★★★」にするのですが)。時間が経ってから、もう1回、読み返してみようかな。

母 ―オモニ― (集英社文庫)

姜尚中/集英社

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『母 ―オモニ―』姜尚中 評価:★★★
(あらすじ)太平洋戦争が始まる年、許婚の父を訪ねて18歳の母は単身、朝鮮から日本に渡った。熊本で終戦を迎え、「在日」の集落に身を寄せる。そして、祖国の分断。正業に就くことも祖国に還ることもできない。他の在日一世たちとともに、貧困に喘ぎながら必死に日々を過ごす。

在日二世の著者が母親を描いた小説。今どきこういう本を読んで「よかった」と評価していると、「パヨク」とか「反日」とか言われるんですかねえ。バカみたい。アマゾンの読者の感想は、高評価のものばかりのように思えましたが、試しに星1つのところをクリックしてみたところ、ひどい内容のものが並んでいました。そして、高評価の人の感想は「役に立った」の人数が5、6人程度なのに、星1つのほうは、「役に立った」が山ほど。なんだかねえ。

死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)

乙一/幻冬舎

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『死にぞこないの青』乙一 評価:★★
(あらすじ)飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。先生は、他の誰かが宿題を忘れてきたり授業中騒いでいても、全部マサオのせいにするようになった。クラスメイトまでもがマサオいじめに興じるある日、彼の前に「死にぞこない」の男の子が現われた。

11月に初めて読んだ『暗いところで待ち合わせ』が面白かったので、もう少し読んでみることにした作者。この作品も全然ホラーじゃなかったです。もっと救いようのない展開になったほうが、小説としては高評価になるのかもしれないけど、そうならないところにホッとしました。作者さん、きっといい人なんだろうな。気持ちのいい読後感でした。
by noma-igarashi | 2019-01-06 21:37 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)

2018年に読んだ本ベスト3

年の初めということで、「2018年に読んだ本ベスト3」を選んでみるしてみることにしました(ただ、実は「12月に読んだ本」をまだアップしていないのですが…)。あくまでも「2018年に読んだ本」であって、「2018年に刊行された本」というわけではないので、その点はなにとぞご了承を。

人質の朗読会

小川 洋子/中央公論新社

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人質の朗読会(小川洋子)

2月に読んだ本です。そのときの感想はコチラ
(あらすじ)南米で起きたテロ事件で、人質の日本人8人が全員死亡する。遺された盗聴テープには、人質たち一人ひとりが朗読する、自らの人生の「物語」が録音されていた。

これはすごくよかった! 面白かったです。確認したら、2011年の刊行なんですね。もっと早く読んでいればよかったなと思う反面、2011年というと、現実があまりにも想定外で、異世界に放り込まれたような感覚がつきまとっていたため、小説を読む気があまりしなかったんですよね。だから、今になって読んでよかったのかもしれないなとも思います。

砂の王国(上) (講談社文庫)

荻原 浩/講談社

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『砂の王国(上下)』荻原浩

4月に読んだ本です。そのときの感想はコチラ
(あらすじ)全財産は、3円。私はささいなきっかけで大手証券会社勤務からホームレスに転落した。段ボールハウスの設置場所を求め、極貧の日々の中で辿りついた公園で出会った占い師と美形のホームレスが、私に「新興宗教創設計画」を閃かせた。

荻原浩の小説は当たり外れがあるのですが、これは「当たり」でした。主人公がどん底から這い上がっていく上巻も、そこから転落(といっていいのかな?)していく下巻も、それぞれに読みごたえがありました。私が読んだのは文庫本なんですが、単行本で出たのはこれも2011年なんですね。へええ。

暗いところで待ち合わせ

乙一/幻冬舎

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『暗いところで待ち合わせ』乙一

11月に読んだ本です。そのときの感想はコチラ
(あらすじ)視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった――。

次点の2冊(下記参照)と迷ったのですが、2018年に初めて読んだ作家さんも混ぜたいなということで、この本を選びました。単行本の刊行は2002年。けっこう前なんですね。名前に特徴のある人だから、存在は知っていたものの、ホラーの人だと思っていたので、敬遠しておりました。もったいなかったな。12月にももう1冊読んで(また感想を書きますね)、それも面白かったです。

【次 点】
『バビロンに行きて歌え』池澤夏樹

『あの川のほとりで(上下)』ジョン・アーヴィング


by noma-igarashi | 2019-01-04 22:33 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)

11月中に読んだ本

暗いところで待ち合わせ

乙一/幻冬舎

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『暗いところで待ち合わせ』乙一 評価:★★★ 
ホラー小説を書く作家さんだと思っていたので、これまでは興味がなかった…というか、敬遠していました。が、ブックオフの100円均一の中に混じっていて、試しに手に取ってみたところ、カバーに書かれた筋書きが面白そうで。目の見えない女性の家に、殺人事件の容疑者が逃げ込み、音を立てないようにひそんでいる--って、興味をそそられる設定ですよね。読んでみたら面白かったです! 全然怖くなかったし。評価は迷わず星3つ。これならほかの作品も読んでみようかな。

音楽と沈黙 1

ローズ トレメイン/国書刊行会

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音楽と沈黙 2

ローズ トレメイン/国書刊行会

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『音楽と沈黙(1・2)』ローズ トレメイン 評価:★★ 
1629年、美貌のイギリス人リュート奏者ピーター・クレアがデンマーク王クレスチャン4世の宮廷楽団に招かれ、コペンハーゲンのローセンボー城に到着する。王はリュート奏者に親友ブロアの面影を重ねて寵愛する。一方、王の妻キアステンは王への不満をつのらせ愛人との官能の日々を送っている。やがてピーターはキアステンの侍女エミリアと恋に落ちる。しかし二人には数多の試練が待っていた―― とまあ、カバー裏のこんな紹介文を読み、きっと波乱万丈の大作なんだろうなと、わくわくしながら読み始めました。

しかしながら、史実に基づいているからなのかどうか、それほど波乱万丈ではなかったです。むしろ淡々と物語が進み、事件らしきものも起きるには起きるのだけど、さほどドキドキしないまま、淡々と進んでいくばかり。ごめんなさい、私はイマイチでした。

口笛の上手な白雪姫

小川 洋子/幻冬舎

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『口笛の上手な白雪姫』小川洋子 評価:★★ 
短編集。いいなと思う作品もあれば、普通かなという作品もあり、評価は星2つ。

偽姉妹 (単行本)

山崎 ナオコーラ/中央公論新社

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『偽姉妹』山崎ナオコーラ 評価:★★★ 
私、お姉さんたちとは別に、姉妹になりたい人ができたの――まったく新しい家族のつくり方を模索する、山崎ナオコーラのポップで自由な家族小説! という紹介文にあるとおり、「自由な家族小説」。意欲的な作品だなと思いました。
by noma-igarashi | 2018-12-19 22:36 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)

10月中に読んだ本

女流 林芙美子と有吉佐和子 (集英社文庫)

関川 夏央/集英社

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『女流 林芙美子と有吉佐和子』 (関川夏央) 評価:★★ 
この写真(↑)は文庫本ですが、図書館で借りた単行本を読みました。林芙美子はまあまあ興味があるという程度、有吉佐和子は今ひとつピンとこないのだけど(でも読んだことはあります。『恍惚の人』とか『複合汚染』とか)、関川夏央の本なら読んでみようかな、と思いまして。それなりに面白かったです。

そうか、「笑っていいとも」で友だちコーナーを独占したのは、有吉佐和子だったよねえ。そのエピソードも出てきて、懐かしかったです。昭和の一コマ。私は見てないけど、ずいぶん話題になりました。

しっぽちゃん (角川文庫)

群 ようこ/KADOKAWA/角川書店

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『しっぽちゃん』(群ようこ) 評価:★★ 
犬や猫、爬虫類など、しっぽを持つ生き物を飼っている人々の日常を描いた短編集。面白かったです。

風の牧場

有吉 玉青/講談社

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『風の牧場』(有吉玉青) 評価:なし
上記『女流』を読んだばかりだったので、試しに読んでみました。が、ごめんなさい、ちょっとひどかった。小説を読んでいて、主人公に嫌悪感を抱いてしまったのは初めてかも。ゆえに、評価なしで。

紙の月 (ハルキ文庫)

角田 光代/角川春樹事務所

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 『紙の月』(角田光代) 評価:★★
わかば銀行の支店から一億円が横領された。容疑者は、梅澤梨花四十一歳。二十五歳で結婚し専業主婦になったが、子どもには恵まれず、銀行でパート勤めを始めた。真面目な働きぶりで契約社員になった梨花。そんなある日、顧客の孫である大学生の光太に出会うのだったーー。というような小説。面白かったです。面白かったですが、できればもう一声、主人公を自分に引き寄せて、はらはらしながら読みたかったかな。そういう小説は、感情移入しすぎると疲れるというかツライんですが、そこまでさせる作品はやはりすごいと思うので。
by noma-igarashi | 2018-12-18 00:20 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)

9月中に読んだ本

もう11月だというのに、「○月中に読んだ本」が8月で止まっておりました。まずは「9月中に読んだ本」、行ってみます。

あの川のほとりで〈上〉

ジョン アーヴィング/新潮社

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あの川のほとりで〈下〉

ジョン アーヴィング/新潮社

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『あの川のほとりで(上下)』ジョン・アーヴィング 評価:★★★
先月から立て続けのジョン・アーヴィングです。先月、久しぶりに読んで、「やっぱりアーヴィングは面白いなあ」と思ったので、図書館で借りてきました。「でも、アーヴィングってどこが面白いんだろう?」と思いながら読みましたが、説明できるような答えは思いつかないですねえ。本書に関しては、以下のようなちょっと突飛な設定のお話でした。

ニューハンプシャーの山あいの小さな林業の町に暮らす、料理人とその息子。ある夜、寝室から漏れるただならぬ呻き声を聞いた息子は、父親が熊に襲われていると思い込み、ベッドの上の何者かをフライパンで撲殺してしまう。それは父の愛人であり、悪いことに町の悪辣な治安官の情婦でもあった。そして二人の逃避行が始まる。


女装して、一年間暮らしてみました。

クリスチャン・ザイデル/サンマーク出版

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『女装して、一年間暮らしてみました。』クリスチャン・ザイデル 評価:★★★ 
突飛といえば、これも突飛な設定の本でした。手に取ったときはノンフィクションかなと思ったんだけど、そういうわけではなさそう。まったくのつくりごとではないだろうけど、面白く読ませるための脚色も混じっているように思いました。タイトル通りの内容で、面白かったです。

白ゆき姫殺人事件 (集英社文庫)

湊 かなえ/集英社

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『白ゆき姫殺人事件 』湊 かなえ 評価:★★ 
化粧品会社の美人社員が黒こげの遺体で発見された。ひょんなことから事件の糸口を掴んだ週刊誌のフリー記者、赤星は独自に調査を始める」--というような設定のミステリ。登場人物の性格設定がつくられすぎている印象で、私としては今ひとつでした。
                                             
by noma-igarashi | 2018-11-18 10:25 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)

8月中に読んだ本

書こう書こうと思っているうちに、10月になってしまいました。取り急ぎ。

鍵のない夢を見る (文春文庫)

辻村 深月/文藝春秋

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『鍵のない夢を見る 』辻村 深月 評価:★★ 
直木賞受賞の短編集。どれも水準以上には面白かったですが、すっと気持ちに寄り添うものもあれば、ちょっとつくりごとっぽさが目に付いてしまうものもあり、差し引きして星2つとしました。

愛に乱暴 上 (新潮文庫)

吉田 修一/新潮社

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愛に乱暴 下 (新潮文庫)

吉田 修一/新潮社

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『愛に乱暴(上下)』吉田修一 評価:★★ 
途中までは、「吉田修一にしては普通だな」と思っていたのですが、「おっと、そういうことだったのか!」という仕掛けが隠してありました。面白かったですが、ほかの作品との比較で星2つにとどめました。

どうでもいいようなことですが、こんなに薄いのに、上下巻にする必要あったのかしら? 上巻から下巻に移ったところで「おっと、そういうことだったのか!」という展開になったわけでもないし…。

緋色の楽譜 上

ラルフ・イーザウ/東京創元社

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『緋色の楽譜』ラルフ・イーザウ 評価:★★ 
クラシック音楽を題材にしたミステリ。ちょっとご都合主義の展開じゃない? と思うところもありましたが、それなりに面白く読みました。

リレキショ (河出文庫)

中村 航/河出書房新社

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『リレキショ』中村航 評価:★★ 
カバー裏の内容紹介によると「都会の青春ファンタジー」だそうで、なるほど、確かにそんな感じでした。ただ、主人公の「僕」こと「半沢良」君を「半村良」と読んでしまいまして、読み違いに気づくまで「なんでこんな名前にしたんだろう???」とすっごく謎で、そのことばかりが気になってしまいました(汗)。
by noma-igarashi | 2018-10-01 20:33 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)

7月中に読んだ本

神秘大通り (上)

ジョン アーヴィング/新潮社

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神秘大通り (下)

ジョン アーヴィング/新潮社

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神秘大通り(上・下) ジョン・アーヴィング 評価:★★★

「6月中に読んだ本」が月末ギリギリになってしまったので、「7月中に読んだ本」は早めに書いておきます。といっても、「7月中に読んだ本」これだけ。わずか2冊というか、わずか1作品にとどまりました。

というのも、ハードカバーにつき、持ち歩くのが重くて。読み始めたものの、なかなか先に進まず、波に乗るまでに半月を費やしてしまいました。ただ、いったん作品に入り込んでしまうと、あとは早かった。するする、どんどん読み進めることができました。アーヴィング、やっぱり面白かったです。

ただ、どこがどう面白いのかとなると、なかなかうまく説明できないんですよね。アーヴィングの面白さって、一般的にはどういうふうに言われているのかなと思い、試しにウィキペディアを見てみたら、こんな説明文がありました。

彼(注:ジョン・アーヴィングのこと)が発表する作品のほとんどは主人公たちによる人間喜劇のような波乱万丈のストーリー展開をもつ。

ああ~、なるほど。確かにそうかも。どの作品にも、いろんな人たちが出てくるんだけど、確かにどこか喜劇っぽいし、なにげに波乱万丈。この『神秘大通り』もそうでした。メキシコのゴミ捨て場で育った少年が、やがてアメリカで作家として成功する。作家になってからの現在の話と、少年時代の話とが交錯しながら進んでいく展開でした。

人の心が読める妹やら、ゲイの娼婦やら、教会の神父さん、サーカスの芸人たち……。どの登場人物もどこかに欠落があり、それぞれに愛おしい。読書の楽しみを堪能できる素敵な1作でした。
by noma-igarashi | 2018-08-09 23:22 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)

6月中に読んだ本

書こう書こうと思っているうちに、7月も終わりに近づいてしまいました(汗)。ともかくは、8月にならないうちにアップしておきます。

夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 (ハヤカワepi文庫)

カズオ イシグロ/早川書房

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『夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語』カズオ・イシグロ 評価:★★★

カズオ・イシグロを読むのはこれが2冊目です。実は、1冊目は原文で読みました(なんと!)
というのはですね、はるか昔、10年遅れで大学に通っていたころ、英語の授業の教材がこの人の作品だったんです。先生いわく「この人は両親が日本人だからこういう名前だけれど、ずっとイギリスで暮らしていてネイティブに近く、文章がとてもきれいなので教材に選んだ」とのことでした。ノーベル賞を取るよりずっと前のことです。果たしてなんという作品だったか。題名は忘れてしまったし、内容の記憶もおぼろ。確か、すぐに悪態をつくユダヤ人のお父さんの出てくる作品でした。日本語版、出てるのかな。出ているならちょっと読んでみたい気はします。

そんなわけで、英語の授業でえらく苦労した覚えがあるため、なんとなく敬遠して、ノーベル賞で話題になっても手を出さないままになっていました。今回は、図書館で見かけ、音楽に関する作品を集めた短編集だというので、借りてみました。1作目がとてもよかったです。2作目以降も面白く読みましたが、ちょっと設定がつくられすぎ(凝りすぎ)ているかな、という気も(例えば、整形手術で入院中の思い出話とか)。もうちょっと自然な感じの作品を書く人なのかと思っていました。

ぼくの死体をよろしくたのむ

川上 弘美/小学館

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『ぼくの死体をよろしくたのむ』川上弘美 評価:★★ 
これも短編集。好きな作者なのですが、今回はちょっとピンとこない作品も混じっていたので、評価は★★にとどめました。


パーマネント神喜劇

万城目 学/新潮社

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『パーマネント神喜劇』万城目学 評価:★ 
ごめん。万城目学、面白いのは面白いけど、面白くないのは面白くないわ。もうちょっと練ればいいのに。

モーツァルトのドン・ジョヴァンニ

アンソニー ルーデル/角川書店

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『モーツァルトのドン・ジョヴァンニ』アンソニー ルーデル 評価:★★
1787年のプラハ、「ドン・ジョヴァンニ」の初日が迫る中、なかなか作品を仕上げられずにいるモーツァルトと、彼を取り巻く人々を描き出した作品。

それなりに興味深く読みましたが、小説としてすごく面白いかというと、どうだろう。モーツァルトに対する興味で読み進めたのであって、小説にぐいぐい引き付けられた、というふうではなかったかなと思います。
by noma-igarashi | 2018-07-29 09:01 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)

「万引き家族」を見てきました

公式サイト

「万引き家族」を見てきました。
カンヌ映画祭のパルムドール受賞のニュースを聞いたとき、ちょっと興味を惹かれて、見に行ってもいいかな、と思いました。その後すぐ、ネトウヨから、「そんな家族を描くなんて日本の恥!」というような批判(言いがかり)が出てきて、そうこうするうちに、仏フィガロ紙が「海外での受賞に賛辞を送るはずの安倍首相が『万引き家族』には冷淡」という趣旨の報道をして(こちら)、それを受けて(かな?)、林文部科学相が是枝監督を文科省に招いて祝意を伝える考えを示したところ、公権力からは距離を置きたいからと監督が辞退(こちら)。そしたら今度は、政府の助成金をもらって映画をつくったくせに、生意気だとか笑止千万だとかいう意見(これまた言いがかり)が噴出。こうなったらもう見に行くしかないでしょう。

それにしても、『万引き家族』に対するネトウヨの攻撃って、先月、「4月中に読んだ本」の中で、長嶋有『もう生まれたくない』の感想として書いた懸念がまさに現実になった感じがしますね。

続きを読む(ネタバレしてたらごめんなさい)
by noma-igarashi | 2018-06-17 13:10 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)

5月中に読んだ本(または「言葉」について思うこと)

魚は海の中で眠れるが鳥は空の中では眠れない

保坂 和志/筑摩書房

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『魚は海の中で眠れるが鳥は空の中では眠れない』保坂和志 評価:★★★
《こいつ、何言ってんだ?》と思われかねない、寝言や戯言のような言葉で、どこまでも考える。死と生の意味にまっすぐ逃げずに向き合った、小説魂あふれるエッセイ集!

エッセイ集です。小説のことや飼い猫のこと(主に闘病記)、1人だけ私立中学に進学したためにずーっと疎遠になっていた地元の幼馴染たちと再会した話、震災直後はそれについての話などが、この作者らしい視点や文体で綴られています。読みながら、思わず泣けてきそうになってしまいました。いや、別に内容がすごく感動的だったからというわけではなくて(もちろん興味深く読みましたが)、日本語が日本語としてちゃんと伝わってくることがうれしくて、そのことに改めて感動したのでした。

というのも(うまく説明できるかな)、これを読んでいた時期は、国会のことがニュースになる日が多く、安倍総理の使う日本語に辟易とするばかりだったので。嘘ばかりつく、すぐにごまかす、聞かれたことにちゃんと答えず、ずらしたことを延々としゃべり続ける。特にイライラするのが、論点をずらした話を長々とする話し方です。あの人がどれだけこの話し方を多用しているか、先日、党首討論があったときの発言内容を調べた人がいます(こちら)。

それによると、立憲民主党の枝野代表の質問に答えた際、枝野代表の質問に対して、安倍総理が直接の回答を口した時間は答弁全体のわずか4%(書き起こし換算で150字)。あとは、質問と全く関係のない内容をだらだら話した時間が34%(同1256字)、回答者でありながらなぜか質問内容を解説した時間が41%(同1479字)、不要な言葉・意味不明の言葉を発した時間が21%(同757字)だったとか。本当にげんなりしてしまいます。

このときの党首討論だけでなく、あの人はいつもこんな感じですよね。日本語が日本語として機能していない。安倍総理のやることなすこと、私は全く評価しないですが、日本語をめちゃくちゃにしたというのもその1つです。美しい日本語を返してほしい。日本語に限らず、言葉というのはお互いにわかり合うためにあるものだと思います。

そんなことにうんざりしていた中でこのエッセイ集を読んだため、本当に明るい気持ちになりました。共感できることには「うんうん!」とうなずき、よくわからないことは考えてみようという気持ちになり、言葉を介して想像力が膨らんだり、新たな発見をしたり、言葉から何か大切な贈り物を受け取ったような気持ちを味わいながらこの本を読みました。言葉って素晴らしい、改めてそう実感しました。

ストロベリーライフ

荻原 浩/毎日新聞出版

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『ストロベリーライフ』荻原 浩 評価:★★
農業なんてかっこ悪い。と思っていたはずだった。イチゴ農家を継げと迫る母親。猛反対の妻。志半ばのデザイナーの仕事はどうする!? 夢を諦めるか。実家を捨てるか。恵介36歳、いま、人生の岐路に立つ!

先月はとても面白く読んだ荻原浩作品ですが、本作は小説としてのつくり込みがちょっと足りなかったかな。主人公もその妻も、理屈で考えてからでないと共感できなかったというか、読みながらすーっと入り込き、登場人物1人1人に気持ちが同化していく…というふうにはならなかったです。

不時着する流星たち

小川 洋子/KADOKAWA

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『不時着する流星たち』小川 洋子 評価:★★ 
ヘンリー・ダーガー、グレン・グールド、パトリシア・ハイスミス、エリザベス・テイラー…世界のはしっこでそっと異彩を放つ人々をモチーフに、その記憶、手触り、痕跡を結晶化した珠玉の十篇。現実と虚構がひとつらなりの世界に溶け合うとき、めくるめく豊饒な物語世界が出現する―たくらみに満ちた不朽の世界文学の誕生!

最果てアーケード

小川 洋子/講談社

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『最果てアーケード』小川 洋子 評価:★★ 
ここは、世界でいちばん小さなアーケード―。愛するものを失った人々が、想い出を買いにくる。小川洋子が贈る、切なくも美しい記憶のかけらの物語。

小川洋子の短編集を2冊読みました。どちらも、いいなと思う作品と、それほどでもない作品とが混じっていました。
                                             
by noma-igarashi | 2018-06-16 09:45 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)


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