111.31KV620日記 |
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ユーロの真っ最中だというのに、何をやってんだという感じですが(リザルトも追っかけてますぅ~)、妄想シリーズの最新作「ロミジュリ・オン・アイス」です。ほんのちょっとだけお正月ネタが入っているので、今のうちにUPしておかないと、時期を逃してしまいそうなので。
昨シーズンの高橋選手のフリー、今シーズンの小塚選手のフリーがともに「ロミオとジュリエット」なので(曲は違うけど)、ロミジュリで妄想シリーズを書いてみたいなと思いつつ、ジュリエットを誰にするかが難しくて、なかなか着手できずにいました。が、最近になって、「ジュリエットを誰にするか」ということ自体をネタにすることを思いつきまして、ひとまずそのネタだけでエピソードを1つまとめてみました。このあと、本編に進めるかどうかはまだわかりません。舞踏会のシーンだけは書いてみたいんだけど、それもどうなるか…。 未定のキャストが決まれば、アイデアも湧いてくるかもしれないので、「ジュリエットの乳母は誰それがいいんじゃないか」とか、何かご意見がありましたら、ぜひコメント欄までお知らせくださいませ。 【出演者】 ダイスケ:高橋大輔、ホンダ:本田武史、シズカ:荒川静香、タカ(タカヒコ):小塚崇彦、ミヤケン:宮本賢二、ランビ:ステファン・ランビエール ※こういう遊びがお嫌いな方は、この先に進まれませんように MOI(妄想・オン・アイス)の専用リンクがあるスケート場。外からやってきたばかりのダイスケを、ホンダとシズカが呼び止める。 ホンダ:ダイスケ、ニュースだ。今度の妄想作品は「ロミオとジュリエット」らしいぞ。 ダイスケ: (意外そうに) 今さら? 昨シーズンのプログラムなのに…。 ホンダ:今シーズンは、タカヒコも「ロミオとジュエット」だから、それでじゃないかな。 シズカ:ロミジュリといっても、曲は違うけどね。 ダイスケ:タカヒコかあ…。 (軽く肩をすくめる) 思えば昨シーズン、あいつがパトちゃんにすっかり先を越されて、なかなか活躍できずにいたものだから、景気づけのために「太陽にほえろ!オン・アイス」で大役に抜擢したのに(こちらを参照)、今ではすっかり昔話だな。 シズカ:ほんとね。今や大ちゃんと同じ、GPファイナルの銀メダリストだものね。 ホンダ:というわけで、妄想・オン・アイス的にもタカヒコは無視できない存在になってきたから、今回のロミオは、おまえとあいつのダブルキャストになるらしいぞ。 ダイスケ:ダブルキャスト? ホンダ:うん。演出担当のミヤケンさんいわく、北島マヤと姫川亜弓のダブルキャストみたいで、違った個性が出せて面白いんじゃないかって。 シズカ:あ、それ知ってる。北島マヤと姫川亜弓は、「奇跡の人」のヘレン役をダブルキャストで演じたのよね。 ダイスケ:だとしたら、タカヒコのロミオは、姫川亜弓が演じる正統的ヘレンってところだな。僕のロミオが、北島マヤのヘレンかどうかはともかく。 ホンダ:ただ、おまえはリハビリが第一だし、出演が無理なら、タカヒコ一本で行くとも言ってた。どうする? ダイスケ:やるよ! そう簡単に、あいつに主役を譲り渡せるもんか。 シズカ:じゃ、ミヤケンさんに伝えに行きましょう。 ダイスケ、ホンダ、シズカの3人、演出家ミヤケンのところへ向かう。途中、タカヒコがいたので声をかけ、4人になる。 ミヤケン:お。揃ってお出ましだな。 ダイスケ:ロミジュリをやるって話、聞いたよ。出演、OKだから。 タカヒコ:僕もです。ダブルキャストでロミオをやれるなんて、楽しみだなあ。 ミヤケン:そいつはありがたいな。 シズカ:それで、ジュリエットは誰がやるの? ホンダ:プログラムで、ロミジュリをやったことのある女子選手じゃないの? ミヤケン:配役表はこれだ。 (用紙を差し出す) 未定のキャストもまだまだ多いけど。 一同:どれどれ? (用紙を覗き込む) ---------------------------------------------- シズカ:な~んだ。ホントに未定だらけなのね。 ダイスケ:肝心のジュリエットもまだ決まってないんだ。 ミヤケン:違う違う。ジュリエットは「未定」と書いてないだろ? タカヒコ:あ、ほんとだ。線が引いてある。 ダイスケ:これ、どういう意味? 未定とどう違うの? ミヤケン:つまりだな、この「ロミジュリ・オン・アイス」には、ジュリエットは登場しないんだ。 一同:ええ~っ!? ミヤケン:姫川亜弓が「ひとりジュリエット」を演じたように、おまえたちは「ひとりロミオ」を演じるんだ。 タカヒコ:??? ダイスケ:また「ガラスの仮面」ネタか…。 シズカ:う~ん。ジュリエットなしでロミジュリを演じるなんて、これは難題ね。 ミヤケン:何を言うか。ランビエールだって、見事にロミジュリの世界をひとりで演じているじゃないか。 ホンダ:そういえばそうだな。白いバラをジュリエットに見立てて。 シズカ:あれはいいアイデアだったわよね。 ダイスケ:よ~し! ランビが白いバラなら、僕は赤いバラでやる! シズカ:面白いかもしれないわね。彼のロミジュリとはまた違うジュリエット像が浮かんきそう。 ダイスケ:タカはどうする? ホンダ:ピンクのバラなんか、ロマンチックでいいんじゃない? タカヒコ:あ、えーと…。僕は、バラよりももっと別の花のほうが… ダイスケ:たとえば? タカヒコ:花の名前って、実はよく知らないんだけど…。そうだな、月見草とか…? シズカ:………。 ホンダ:(こいつ、野村監督みたいな奴だな) ダイスケ:(ジジくさい…) シズカ:せっかくだから、もうちょっと華やかなのにしたらどう? ダイスケ:そうだよ。おまえは衣装が地味なんだから、もっとどこかで見せる工夫をしないと。 ミヤケン:待て待て、ちょっと待て! (大げさな身振りで制止する) 花はダメだ、ジュリエットを花に見立てるなんて、ランビの二番煎じもいいところじゃないか。表現者として、もっとオリジナリティあふれる工夫をしなくてどうする。 ダイスケ:それはそうかもしれないけど…。 タカヒコ:急にそういわれても、ねえ? (ダイスケと顔を見合わせる) ミヤケン:安心しろ。特別ゲストが力を貸してくれるそうだ。 ダイスケ:特別ゲスト? ミヤケン:彼だよ。たった今、噂したばかりの人物だ。 (ファンファーレが鳴り響き、華々しくランビエールが登場する) ダイスケ:あ、ランビ…。 ランビ:やあ、こんにちは。 (にこやかに笑いながら) ダイスケ:どうも…。 タカヒコ:こんにちは。 シズカ:いらっしゃい。 ホンダ:ようこそ。 ミヤケン: (ランビと握手しながら) というわけで、ひとりロミオを演じるこいつらに、何か適当なジュリエットを見立ててやってくれないか。 ランビ:いいですとも、喜んで。 (うなずいてから、ダイスケとタカヒコに向かって) 前もって話を聞いていたから、ちゃんと準備してきたよ。 ダイスケ:悪いね。 ランビ:君たちは日本人だから、日本的な感性のジュリエットがいいんじゃないかと思って、さっき、デパートで探してきたんだ。君たちの気に入るといいけど…。 (旅行カバンの中を探りながら) タカヒコ:ランビさんにジュリエットを見立ててもらうなんて、緊張するなあ…。 ダイスケ:何が出てくるか楽しみだな。悔しいけど、彼、センスはいいから。 ランビ:ほら、タカヒコ君にはこれだ。 タカヒコ:………。 ランビ:君のロミオにはぴったりだろう? 清楚で、飾り気がなくて、とても日本的なジュリエットだよ。 ダイスケ:似合いすぎ…。 (タカヒコ用ジュリエット) ランビ:ダイスケにはこれだ。 ダイスケ:こ、これは…? ランビ:いいだろう? ダイスケ:いいだろうって…。いったい、これをどうやってジュリエットに見立てればいいんだ? まあ、人の形には似てるけど…。すごいプロポーションだよ、これ…。 (ダイスケ用ジュリエット) ランビ:名前から察するに、これは鏡の一種なんだろ? ダイスケ:は? ランビ:鏡なら、ダイスケにうってつけだと思ったんだ。心ゆくまで自分を見つめて、イメージづくりに専念できそうだからね。 ダイスケ:………。 ランビ:じゃあ、君たちのロミオ、楽しみにしてるから。 (ダイスケの肩をたたいて、立ち去る) ホンダ:うーん。鏡餅をジュリエットに見立てるのは、ちょっとキビシイよなあ…。 シズカ:かといって、鏡を見ながら演技するというのも、観客としてはちょっと引いちゃうしねえ…。 ダイスケ:………。 ホンダ:どうする、ダイスケ? シズカ:いくら彼の見立てでも、無理に従わなくてもいいんじゃない? ダイスケ:いや…。 (考え込むような表情を見せてから) かまわない、これで演じるよ。 ホンダ:マジに? ダイスケ:うん。ジュリエットの見立てとして、ランビが鏡餅を選んでくれたことには、きっと何か隠されたメッセージがあると思うんだ。 シズカ:隠されたメッセージ? ダイスケ:うん。きっとこれは、鏡餅を前にロミジュリを演じてさえ、観客を魅了できるような表現力を磨けという意味に違いないよ。 ホンダ:………。 ダイスケ:僕は、ほら、手術を受けてリハビリ中の身だ。五輪で100%の力を出しきって戦えるように、あえて手術を選択したわけだけど、本当に100%の力が出せる状態に戻れるという保証があるわけじゃない。でも、仮に技術面で100%の力が出せなくても、表現力が助けてくれることがある。それを教えてくれようとしたんじゃないかな。たとえ不安があっても、おまえには表現力がある。そう励ましてくれたんだと思うんだ。 ホンダ:ダイスケ…。 ダイスケ:これでロミジュリを演じるよ…! 鏡餅を前に演じて、これが鏡餅だということを観客が忘れるような、そんな情熱的でロマンチックなロミジュリの世界を表現してみせるよ! ホンダ:そ、そうか…。 シズカ:………。 (素顔の (この巻、終わり)
by noma-igarashi
| 2009-01-21 23:29
| オペラ・オン・アイス
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Comments(8)
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by
mikei
at 2009-01-22 16:57
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思わず吹き出しました。
この先楽しみです。 これまでのMOIすべて楽しく読ませていただいておりました。 こんな楽しい設定・ストーリーがよく思いつくなぁ、と感心しております。 今までオペラにはあまり縁がなかったのですが、フィギュアでよく使われる曲がどういう場面で歌われているのか気になっていた事もあり、こちらでリンクしていただいた映像など見るうちにオペラそのものにも少し興味を持ち始めました。テレビ放送を時折見る程度ですが。 スケーターの特徴をとらえて、愛情込めて脚色した出演者のMOI。 今後の展開、楽しみにしています。
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NOMA-IGA
at 2009-01-23 08:15
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>mikei さん
>思わず吹き出しました。 こんにちは。感想ありがとうございます! よかった~。1人でも楽しんでくださった方がいたとわかって、ホッと一安心です。こういう創作物って、客観的な目で読み返すのが難しくて、自分では面白いつもりでも、ひとりよがりになっていないかと、いつもすごく心配なので。 ロミジュリに関しては、配役が未定だらけで、この先を続けられるかどうかまだわからないのですが、何かアイデアがあったらぜひお聞かせください。ジュリエットの乳母が決まれば、ほかも決まりそうな気がするんだけど、ジュリエットの配役がアレでは、乳母役も大変そう。(^^;;; 気長に構えて、思いついたアイデアから、少しずつ書いていくというのも手かもしれません。
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春紅葉
at 2009-01-23 20:40
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私も吹き出しちゃいました。面白すぎます。
このタカヒコ用ジュリエット見ていたら、なぜかマトリョーシカを思い浮かべてしまったので、乳母にはマトリョーシカを希望します。ってフィギュア関係者じゃないからダメ?かなぁ…(笑)。
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春紅葉
at 2009-01-24 00:12
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今頃&記事と関係ないのですが。
昨日聴きに行ったリサイタルでもらったチラシに、佐渡闘牛士の「カルメン」がありました。もうびっくり! まさかこの格好で指揮するわけじゃないですよね。でもチラシだけだとしても、年齢的にかなり無理が…(苦笑)。
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NOMA-IGA
at 2009-01-24 18:27
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>日高飛鳥 さん
こんにちは。おお~、日高さんからもコメントをいただけるとは。 オペラ以外の記事にコメントいただくのって、確か初めてですよね。うれしいです。 >乳母は最強『伊藤みどりさん』で。 >って、ヒンシュク買いますか? 恐れ多いですが、年齢的・雰囲気的には合っていそう。(^^;;; そういえば、前に教えていただいたメトの公演に「ロミジュリ」がありましたが、あの公演は乳母が若くてびっくり。原作にはない、ジュリエットの姉役か何かかと思ってしまいました。 「ロミジュリ・オン・アイス」、配役を決めないままで書けそうな話を、もう1話、思いついたので、ともかくはそれを書いてしまうかも、です。
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NOMA-IGA
at 2009-01-24 18:38
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>春紅葉さん
こんにちは~! 春紅葉さんにも楽しんでいただけたみたいで、うれしいです。 タカヒコ用ジュリエットのこけし、かわいいでしょ。画像検索でたくさんヒットした中から、「これ、いい~!」と思ったのを選んでみました。 >昨日聴きに行ったリサイタルでもらったチラシに、佐渡闘牛士の「カルメン」がありました。 そ、そうでしたか。じゃあ、新聞の広告はそれを使ったんでしょうね。実は私も、暮れに行ったコンサートでその「カルメン」のチラシをもらったのですが、そこに使われている写真は、普通の格好で写っておいででした。 ということは、チラシ、わざわざ作り直したんですよね? な、何でまた…? 話題づくり? (^^;;;
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NOMA-IGA
at 2009-01-24 20:01
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そういえば、鈴木明子選手がお好きな春紅葉さんに情報。
もうご覧になったかもしれませんが、今泉アナのブログが久々に更新され、全日本のときの鈴木選手のことについて書かれていました。 http://ameblo.jp/anabanashi/entry-10196589548.html
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