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111.31KV620日記


オペラ、フィギュアを中心に、そのとき興味のあることがらを話題にしています。
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トゥーランドット・オン・アイス(9)

今週は、水曜日に新国へ「椿姫」を見に行きます。なので、もしかしたら流れが途切れてしまうかもしれないですが、考えた結果、ひとまず先に進むことにします。前回は「トゥーランドット・オン・アイス」のここまでの展開を整理したので、今回は「トゥーランドット」の本来のストーリーを改めてご紹介しておきますね。

幕が上がると、そこは北京の広場。役人が姿を見せ、広場の群集に伝えます。
「トゥーランドット姫と結婚できるのは、王家の血筋にして、姫の出す3つの謎を解いた者である。謎が解けなければ、その者は死刑に処される。ペルシャの王子が謎に挑戦したが、謎を解けず、これから処刑されることになった」
広場にいた群衆は、怖いもの見たさで大騒ぎ。興奮した人波に押されて老人が倒れ、連れの若い娘が助けを求めます。老人は、戦争に敗れて国を逃れてきたダッタンの旧王ティムール。連れの娘は、ダッタンの王宮に仕えていた奴隷女のリューでした。
ティムールに手を貸そうと駆け寄ったのは、偶然にも、逃亡の際に離れ離れになっていた息子のカラフでした。3人は思いがけない再会を喜び合います。
そこへ首切り役人が現れ、そのあとからペルシャの王子も引き立てられてきました。カラフは王子に同情し、トゥーランドット姫の冷酷さに憤っていましたが、姫が処刑の場に姿を見せるや、その美しさにたちまち心を奪われてしまいます。そして、ペルシャの王子の死を目の当たりにしながらも、自分も求婚者として謎に挑戦することを決心します。父ティムールとリューは、驚いてカラフを止めようとしますが、彼は聞く耳を持ちません。


今回の出演者:ゴリさん(ティムール):本田武史、ヒップホップ(カラフ):高橋大輔、リュー:中野友加里、大臣ピン:エヴァン・ライサチェック、大臣ポン:トマシュ・ヴェルネル、大臣パン:パトリック・チャン



ヒップホップ、求婚者の名乗りを上げるために、王宮の入り口のほうへ駆けていく。そこに3人の大臣が現れ、彼の前に立ちはだかる。

大臣ピン・ライサ:止まれ。どこへ行く?
ヒップホップ高橋:あ…。僕、銅鑼を鳴らそうと思って。
大臣ポン・トマシュ:銅鑼だと? (背後を指差して) 銅鑼はあそこだが、いったい何の用だ?
ヒップホップ高橋:トゥーランドット姫に求婚するんです。
大臣パン・パト:姫に求婚――?
ヒップホップ高橋:ええ。 (笑顔でうなずく)
大臣たち (顔を見合わせる)
ヒップホップ高橋:そんなわけで、銅鑼を鳴らしたいんです。通してもらえますか?
大臣ピン・ライサ:まあ待て。姫に求婚できるのは、王家の血筋であることが最低条件。聞くが、君は王家の血筋の者か?
ヒップホップ高橋 (怪訝そうに) OKの血筋って?
大臣ポン・トマシュ:………
大臣パン・パト:………。
大臣ピン・ライサ:違う! OKじゃなくて、王家! 君は王子かと聞いてるんだ。
ヒップホップ高橋:ああ、そういうこと――。
大臣ピン・ライサ:王子なのか?
ヒップホップ高橋:ええ、そうですよ。 (大きくうなずく) 「情熱のステップ王子」って呼ばれてます!
大臣ポン・トマシュ:………。
大臣パン・パト:………。
大臣ピン・ライサ:それはまた、変わった名前の王子だな。ふっ。そんな自己申告が通用すると思っているのか?
ヒップホップ高橋自分で勝手に名乗ってるわけじゃなくて、テレビ局がつけてくれたんだけど…。
大臣ピン・ライサ:似たようなもんだ。もっときちんとした名前があるだろう。
ヒップホップ高橋:ちょっと待って――。 (台本を確かめる) えーと…。ダッタンの王子カラフです。
大臣ピン・ライサ:カラフか。なるほど。 (口元に笑みを浮かべながら)
大臣パン・パト(大臣ポンに小声でささやく) ねえ、彼はここで名乗ってもいいんだっけ?
大臣ポン・トマシュえっ…? よくわからないけど、大臣のピンが聞いたんだし、台本の配役表にも「カラフ:高橋大輔」って書いてあるんだから、いいんじゃないの?
大臣ピン・ライサ(ポン、パンの会話を小耳にはさんで、笑みを浮かべる) ふふっ。
ヒップホップ高橋:通してもらえますか? 銅鑼を鳴らしたいんです。
大臣ピン・ライサ:まあまあ。待ちたまえ。
大臣ポン・トマシュ:さっき君も、ペルシャの王子が処刑されるのを見ただろう?
大臣パン・パト:君もああなりたいとでも?
ヒップホップ高橋:覚悟はできるけど、やってみないとわからないでしょ。僕は謎を解いて、姫の愛を勝ち得てみせますよ。
大臣ピン・ライサ:姫の愛――? (笑う)
大臣ポン・トマシュ:あの姫に愛情を期待するなど、笑止千万。
大臣パン・パト:ありえないことだな。たとえて言えば、高橋大輔に高速シットスピンを要求するようなもの。
大臣たち:わっはっは!
ヒップホップ高橋 (憮然としながら) 通してもらえますか!
大臣ピン・ライサ:やめておくことだな。
大臣ポン・トマシュ:姫がいくら美人でも、豪華な衣装を剥ぎ取れば、ただの肉の塊だ。
大臣パン・パト:命を賭けるほどのことはない。
ヒップホップ高橋 (憮然としながら) 通してもらえますか!!
(そのとき、王宮の扉が開き、侍女ダンが姿を見せる)
侍女ダン:あなたがた、いったい何を騒いでいるのです? 姫君の寝所がすぐそこなのですよ!
大臣ピン・ライサ:それはどうも…。
大臣ポン・トマシュ:いやはや、失礼…。
大臣パン・パトおお、こわ…。
(3人の大臣、もごもごと言い訳しながら脇によける)
侍女ダン (ヒップホップに) あなたも退散することね。しっしっ! (追い払うしぐさをする)
ヒップホップ高橋:しっしっ…って。 (思わず後ずさりする) 参ったな。やっぱり中国の女の子のほうが怖いかもしれないな…。
(追い払われた恰好のヒップホップにリューが近づき、ためらいがちに呼びかける)
リュー中野:ご主人様…。
ヒップホップ高橋 (振り向いて) ああ、リューか。
リュー中野:ご主人様、お願いです。どうかおやめください…。姫に求婚するなど、そんな危険なことはなさらないで…! (せつせつと訴える)

ゴリさん本田(少し離れた場所で成り行きを見守りながら) ゆかりん、ずいぶん感情を込めてるな。うまいうまい。

(続く)
トゥーランドット・オン・アイス(9)_e0073856_23243043.jpg

by noma-igarashi | 2008-06-09 23:35 | オペラ・オン・アイス | Trackback | Comments(2)
Commented by のし at 2008-06-10 19:22 x
またお邪魔しますー!
大臣ピン・ライサが何たくらんでんだか、気になって仕方ありません。
ゆかりんの感情こもった演技、いいですね、いいですね!

えー、しーちゃん情報になりますが、発売中の雑誌「GRACE」7月号にインタビュー記事がありまして、「オペラと私」ということで「トゥーランドット」のお話ししてます。
「トゥーランドット・オン・アイス」の参考になるかはわかりませんが、機会があったら読んでみてください。確か276ページに載ってたと思います(実は立ち読み^^;)

「トゥーランドット・オン・アイス」での、しーちゃんの出番も楽しみにしてまーす!

Commented by NOMA-IGA at 2008-06-11 13:45 x
>のしさん
こんにちは~。情報ありがとうございます。
さっそく私も立ち読みして来ました。
荒川さんが初めてご覧になった「トゥーランドット」は、紫禁城公演のDVDだったのですね。わ~い、私と一緒!
…といっても、「トゥーランドット」はこれまでDVDの種類が少なかったので、手軽に買えるものとなると、紫禁城公演になる確率はかなり高かったのですが。今度、世界文化社からシリーズで出るDVDブックに、新たな盤が含まれているようなので、楽しみです。

>「トゥーランドット・オン・アイス」での、しーちゃんの出番も楽しみにしてまーす!

姫が本格的に登場するのは第2幕からで、舞台によっては、第1幕はまったく姿を見せないことも珍しくないようです。第1幕も、処刑の場に姿を見せるという設定ではあるんだけど、歌う場面がないので、省略しちゃうみたい。姿も見ずに(見たことにはなってるんだけど)恋に落ちるカラフ。解せません。
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