111.31KV620日記 |
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「太陽にほえろ!オン・アイス」、結局、先週は1回も更新できませんでした。さすがに、それどころじゃなかったです(特に週末は)。おまけに、今日は午後からコンサート、そのあと外で食事。そんなわけで、中身を書いている余裕はなさそうなんですが、週明けにはちゃんと再開しますという予告の意味で、出演者だけ発表しておきます。
(25)の出演者:タカヒコ(小塚崇彦)、ボス(ニコライ・モロゾフ)、長さん(宮本賢二)、ゴリさん(本田武史)、シンコ(荒川静香)、ヒップホップ(高橋大輔) 引き続き、七曲署の捜査一係。 タカヒコがやってきて、死刑を宣告されたカヴァラドッシが助かることになったと告げる。 ヒップホップ高橋:ほんとに? カヴァラドッシ氏が助かるって? (目を輝かせながら) タカヒコ:ええ…。 (ぎこちない笑顔でうなずく) トスカがスカルピア男爵と取引きして、見せかけの処刑を行うことになったんだそうです。 ヒップホップ高橋:よかった…! シンコ荒川:ともかくは、一安心ね。 ゴリさん本田:よかったけど、なんて奴だ…! 警視総監の職権乱用もいいところだな。無茶な刑罰を言い渡した上で、そんな取引きをするなんて。 長さん宮本:それに、取引き内容が気になるなあ…。まさか、世界選手権のアイスダンスで、ロシアが確実に金メダルを取れるように、八百長を求めたとか? タカヒコ:あ、いや、それはさすがにないです。というか、思いつかなかった…。えーと、金銭的な取引きだと聞いています。 ボス・ニコライ:男爵らしいことだな。 (肩をすくめる) ゴリさん本田:そうやって私腹を肥やして、ますます権力を不動のものにしているわけだな。許し難いな。 長さん宮本:そんな人間が警察のトップにいるなんて、情けないよ。 ゴリさん本田:ボス、いずれ不正の証拠をつかんで、男爵を内部告発してやりましょうよ。 ボス・ニコライ: (うなずく) いいアイデアだ。 ヒップホップ高橋:男爵さえ失脚すれば、サンタンジェロ城に投獄されている大勢の人が救われるはずだし、それにカヴァラドッシ氏だって、きっと戸籍を回復できるよね。 シンコ荒川:そうね。真相を明らかにして、大手を振って戻ってくればいいと思うわ。 ヒップホップ高橋: (タカヒコに) そうなるといいね。 タカヒコ:ええ、まあ…。 (あいまいな笑顔でうなずく) シンコ荒川:外国に逃げるといっても、死んだことになっている身では、何かと不自由ですものね。 タカヒコ:ですね…。 (落ち着かないようすで) あの、じゃあ、僕はこれで…。 ヒップホップ高橋:あ、帰る? タカヒコ:ええ。いろいろありがとうございました。 (ボスとみんなに頭を下げる) ヒップホップ高橋:そこまで送るよ。 (コートを手に取って) ちょうど缶コーヒーを買いに行こうと思っていたところだったんだ。 ボス・ニコライ: (タカヒコに) よかったら、またゆっくり遊びにくるといい。いつでも大歓迎だ。 タカヒコ:はい、ありがとうございます。 ヒップホップ高橋:じゃ、行こうか。 ヒップホップとタカヒコ、並んで七曲署を出る ヒップホップ高橋:みんなも言っていたけど、今回のこと、同じ警察の人間として本当に恥ずかしいよ。どうか許してほしい。 タカヒコ:そんな…。あなたたちには親切にしてもらったから。 ヒップホップ高橋:そういってもらえると救われるけど…。でも、男爵の横暴に対して、すぐには何もできなくて申し訳ないと思ってる。 タカヒコ: (小声で) きっと…天が裁いてくれるよ。 ヒップホップ、自販機のそばで足を止める ヒップホップ高橋:最近、この缶コーヒーに凝ってるんだ。(小銭を取り出しながら、笑顔で) さすが、イタリアは缶コーヒーまでおいしいね。 ※注:実際には、イタリアに缶コーヒーはないものと思われます タカヒコ:僕も買おうかな。 (ポケットの小銭を探る) ヒップホップ高橋:寒いから、温かいものがほしくなるよね。 タカヒコ:あっ…! (小銭を取り出したはずみに、ポケットから小瓶が転がり落ちる) ヒップホップ高橋:おっと…! (車道に転がっていきかけた小瓶を慌てて拾い上げ、タカヒコに手渡す) タカヒコ:よかった…。ありがとう。 (瓶を透かして見ながら) もしも割れていたら、取り返しのつかないことになるところだった。 ヒップホップ高橋: (興味を引かれたようすで) それ、何が入っているの? きれいだね。 タカヒコ:あ、うん…。これは、タイムトラベルのための薬品。 ヒップホップ高橋: (驚いて) あ、ラベンダーでつくったっていうやつ? タカヒコ:うん――。 ヒップホップ高橋:へえ、いつも持ち歩いてるんだ。 タカヒコ:ううん、ずっとアパートに置いてたんだけどね。ただ、トスカとマリオにあげることにしたから。 ヒップホップ高橋:え--? タカヒコ:つまり、ふたりは30年前の世界に逃げることにしたんだ。さっきは、話がややこしくなるかなと思って、外国に身を隠すって説明したんだけど。 ヒップホップ高橋:ああ、なるほど――。 (感心したように) それなら、運悪く誰かに見つかって「死んだはずなのに…」って不審がられることもないね。 タカヒコ:そう思って、僕が勧めたんだ。 ヒップホップ高橋: (ふいに気づいて) もしかして、君も一緒に行くの? だとしたら、寂しくなるな。 タカヒコ:ううん――。僕は行かない。 ヒップホップ高橋:ここに残るの? どうして? タカヒコ:薬品がちょうど2人分しかないから。最初にこの倍ぐらいつくって、僕が往復するのに半分ぐらい使ったからね。 ヒップホップ高橋:ああ――。それならやむをえないな。 (納得したように) その薬って、すぐにまたつくれるようなものなの? タカヒコ:どうかな…。何度も試して、成功したのは1回だけだから。つくれるかもしれないし、つくれないかもしれない。 ヒップホップ高橋: (驚いたように) じゃあ、君はこのまま30年前に戻れないかもしれないわけ? それに、君が30年前に戻れなければ、トスカとカヴァラドッシ氏の2人も、もうこの時代には帰ってこられないわけだね? 彼らがタイムトラベルをするには、君に頼るしかないわけだから。 タカヒコ:そういうことになる、かな。 ヒップホップ高橋:それ、リスクが大きいんじゃないかな? タカヒコ:………。 ヒップホップ高橋:さっきも署で話したけど、男爵が失脚すれば、カヴァラドッシ氏は戸籍を回復できる可能性が高いんだから。そうなったとき、すぐに戻ってこられるように、外国に身を隠すくらいにしておけば? タカヒコ:………。 ヒップホップ高橋:あ、もしかして信用してない? 僕たちが男爵を辞職に追い込むなんて、できないと思ってる? タカヒコ: (困ったように) そうじゃないけど…。 ヒップホップ高橋:大丈夫。この連載が続いているうちに、彼の世界記録も破ったことだし、遠からず何とかするよ。 タカヒコ:ダメなんだ…。違うんだ…。 ヒップホップ高橋:違うって、何が? タカヒコ:………。 ヒップホップ高橋:わからないな、君の考えてることが。 タカヒコ: (激しく迷っていたが、やがて顔を上げて) あなたを信用して、打ち明けるけど…。 ヒップホップ高橋:うん。 タカヒコ:男爵は、失脚するとかしないとか、もう関係ないんだ。 ヒップホップ高橋:え? タカヒコ:男爵は死んだんだ。ほんの1時間ほど前に。 ヒップホップ高橋:ええっ…! なんで…!? タカヒコ:トスカが…。 ヒップホップ高橋:トスカが…? タカヒコ:彼女が刺し殺した…。 ヒップホップ高橋:………。 (顔色を変え、タカヒコを凝視する) タカヒコ:仕方なかったんだ。あいつが彼女に卑劣な要求をして、それで…。 ヒップホップ高橋: (言いにくそうに) その情状を酌量するかどうかは、警察じゃなくて、裁判所の役目だよ…。 タカヒコ:裁判所って…? まさか、トスカを捕まえるつもり…? ヒップホップ高橋:………。 タカヒコ:あなたを信用して打ち明けたのに…! ヒップホップ高橋:タカヒコ…。 タカヒコ:そんなことさせない…! あなたがトスカを逮捕するというなら、絶対に彼女のところへ行かせない…! (26)に続く
by noma-igarashi
| 2008-02-17 11:39
| オペラ・オン・アイス
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