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MOIの前に、ジャパンスーパーチャレンジの感想です。MOIのほうは、CSのフジテレビ739または721で見ると(この2つのチャンネルの違いはいったいどこに?)、神崎選手の演技がノーカットで見られるという噂を聞いたので、いっそそれを待って書こうかなという気も…。フジテレビ739または721は、ラッキーにもわが家の視聴コースで見られます。昨日の放送分は見逃したので、次は12日(金)21:00~22:30。その前に、8日(月)20:00~22:25にはBSフジでも放送がありますが、こちらはどうでしょうね? BSフジもノーカットならいいですが。
さて、肝心のジャパンスーパーチャレンジの感想ですが、出遅れてしまったので、ここはちょっと趣向を変えてみます。うまい具合に動画も見つかったので、思いきって、「大の字(高橋大輔)VSプル(エフゲニー・プルシェンコ)」という切り口で書いてみます。じゃ~ん。 まずは、2人の演技をお楽しみください。←その隙に、どう書こうか考えようという目論見 高橋大輔「ロクサーヌ」 エフゲニー・プルシェンコ「トスカ」 えーと、最初にお断わりしておくと、私はずっとプルシェンコのファンでした。それほど熱心なファンではなかったかもしれないですけど、ソルトレーク五輪のときはショックでショックで、表彰式の翌日から、ひたすら4年後を待ちわびるくらいには思い入れがありました。そんなわけなので、ちょうど去年の今ごろ、このブログでも「トリノ五輪メダル予想」としてこんなことを書いています。 さて、男子シングルは、よほどのことがない限りプルシェンコが金メダルだと思うわけですが、せっかく新採点システムに移行したオリンピックに出るんだから、何年も何大会も破られないような高得点(250点以上とか?)をマークしていただきたいものです。で、オリンピックのたびに「トリノでプルシェンコが出した記録はまだ破られません」とか言ってもらうの。それでこそ前回、ヤグディンに敗れた甲斐があるというもの。 結果は、まさにその通り、プルシェンコは258.33点という歴代最高得点をマークして金メダルに輝きました。ただ、この文章の後半、オリンピックのたびに「トリノでプルシェンコが出した記録はまだ破られません」とか言ってもらうというのは、予想に反して、すでに微妙なところに差し掛かっているように思います。 あの時点では「銀河点」とさえいわれ、誰も到達できないかに思われた250点越え。なのに、1年もたたずに、高橋選手がそれに迫る247.93点をマークしてしまいました。トリノの時点では、そんなに早くプルの記録を脅かす選手が現れるとも、まさかそれが高橋選手だとも思ってもみませんでした。いや、びっくり。改めてびっくり。トリノどころか、今季カナダ大会の時点でも、まったく想像だにしていなかったです(ゴメン)。 とまあ、前置きが長くなってしまいましたが(おまけに、ここまで書いて中1日経ってしまいました。汗)、今回のイベントでは、そんな2人が久しぶりに同じリンクで滑るというのですから、私としては注目です。ちょうどいい機会なので、2人の演技を比較してみようじゃないの、というわけです。もっとも、片や出場者、片やゲストだし、いくら高橋選手がこのところ好調とはいえ、プルシェンコと比較するのはまだ早いかなという気もしないではありませんが。なんといっても個人の趣味に走った企画なので、やや無理のある点はどうぞお許しを。 すでに動画をリンクしたように、この日のプログラムは、高橋選手が「ロクサーヌ」、プルシェンコが「トスカ」。奇しくも2人とも、昨シーズンのSPをエキシビションにしたものですね。 高橋大輔「ロクサーヌ」 一応は試合形式ということで、気合が入っているなという印象でした。ただ、NHK杯のエキシビションを見直してみたところ、演技の構成は同じみたいですね。NHK杯のエキシビションでも、3アクセルを含めてトリプルジャンプを3回飛んでいるし(回転数を見間違えていなければ)、スピンやステップ、途中でバレエジャンプが入るのも同じでした。試合形式だから特別な演技をしたというわけじゃなかったのね。 明らかに違っていたのは、ジャッジに対するアピールの仕方でしょうか。今回はジャッジがいましたから、ジャッジ席に向かって決めのポーズを取ったりしていましたね。彼の持ち味は、そういうときに照れずに演技してしまえるところでは。ふだんの試合と違い、今回のジャッジはよく知っている人たちだろうと思うわけですが、まったく照れるようすがないのが彼らしいです。そういう才能があるのは強みでしょう。天性のものは大事にしてほしい。 プルシェンコが試合の演技でも王者の風格を漂わせているように、彼も試合でもっとあの持ち味を出せるようになれば、表現力の面でも8点台が普通に出せるようになるのでは。フィギュアスケート資料室でPCSの歴代ベスト10を見てみたら、プルシェンコがすべての項目で1位になり、いずれも8点台をマークしているのに対して、高橋選手は今のところ8点台は皆無。全日本では8点台も出ていましたが、国内試合ですからね。国際試合でも8点台が出せるようになれば、プルシェンコの記録を追い抜く可能性も現実味を帯びてくるのでは。 あとは技術の面で、ジャンプの好調さを維持してほしいです。今のようすを見ていると、失敗しそうな気がしないですが、そうはいっても、ひとたび不調に陥ったらどうなるかわからないという不安も完全に消えたわけではありません。NHK杯で危なげなく4回転を決めてから、まだ1ヵ月ほどですからねえ。さらにいえば、4回転をもう1種類飛べるようになれればいいのですが。…って、こんなに注文ばかりつけているということは、結局、まだまだなのかしら。ファンというのは欲深いものです。 エフゲニー・プルシェンコ「トスカ」 演技の初めに、実況と解説の間でこんなやり取りがありました。アナ「プルシェンコは今回、3回転ジャンプも3アクセルも入れるということで、真剣モードでした」 本田「日本選手があれだけの演技をした後に滑るわけですから、やはりいいものを見せたいということでしょうね」 実際、3アクセルは珍しく転倒してしまったものの、それ以外の3回転は2回とも成功させたし、ステップなど他の演技にも気合が入っていました。 ただ、ほかのアイスショーで「トスカ」を滑ったときの動画も見てみたら、なんのことはない、どこのアイスショーでも、今回と同じ演技をしているんですね。どのショーでも3アクセルを含めて3回転ジャンプを3回飛んでいるし、それどころかトリノのエキシビションなど、金メダルの直後だけあって、最初のジャンプが3連続のコンビネーションでした。もちろん、普通は転倒なんかしないです。つまり、プルシェンコにとって、あれぐらいの演技は余裕でできちゃうってことですね。ただ、試合から離れている分、今回は不覚にも転倒してしまったというだけで。 だけで、などと書きましたが、これってすごく大きそう。プルシェンコですら、しばらく試合から離れてしまうと、ジャンプで転倒してしまうことがある。だんだんと技が衰えていく。どういう事情で彼が現役を引退しないのかわかりませんが、試合に出ずに現役を続行するというのは、プルシェンコをもってしても、かなり厳しいことなんじゃないかと思います。 それを考えると、王者としてのプルシェンコと高橋選手が直接競い合うようなケースは、もう訪れないのかもしれません。トリノが最後だったのかも。でも、あのときは高橋選手がまだダメダメだったからな~。年齢差がありますから、全盛期が重ならないのは仕方ないことですが。 新採点システムにはいいところも悪いところもありますが、いいと思うところの1つは、過去の選手の記録を抜ける可能性ができたことです。プルシェンコと試合で直接対決することはできなくても、彼の記録を追い抜くことは、これから出てくる若手選手すべてに可能性が開かれている(採点方式が今後また大きく変わらない限り)。それがどんな選手なのか、高橋選手だったりするのか、もっと別の選手なのか、おおいに注目したいです。少なくともそれを見届けるまでは、フィギュアスケートファンをやめられそうにないですね。
by noma-igarashi
| 2007-01-07 11:33
| フィギュアスケート
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Comments(6)
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May
at 2007-01-07 16:40
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遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
昨年はNOMA-IGAさんのブログに出会ったおかげで初オペラを楽しむことが出来ました。 今年もいろいろ参考にさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 などといいながら今はすっかり大ちゃんびいきなもので、こちらに書かせていただいております。 私も大ちゃんにハマッたあとで考えてみたのですが、彼の照れずに演技するところが好きなんだなぁって思いました。演技中は演じる役柄が天から降りて来るタイプですね。実はこういうタイプの人(元アイドルで現在は主に舞台俳優)を長年応援しているのでその彼と似ている前提で考えてみると、多分大ちゃんはNHK杯で開眼したんじゃないかと思えるのですが・・・。だからひとたび氷の上に乗ってしまえばそれほどの破綻は起こらないように感じます。もちろん願望も入っていますけどね。今は国内にもライバルがいるからモチベーションが下がることもなさそうだし、このままバンクーバーまで突っ走ってほしいなぁと希望しています。
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May
at 2007-01-07 16:42
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すいません。長くなってしまったので続きです。
でもやっぱりプルシェンコ選手との対決も見たいです。ヤグディン選手は腰を痛めたせいで引退しちゃったけどプルシェンコ選手は今のところ故障はないみたいだから、今年の世界選手権を見て競技に戻りたいって思ってもらえるように出場者はベストを尽くしてほしいですね。それに誰かが失敗して優勝が決まるのはやっぱり切ないからみんなにいい演技をしてもらいたいのです。NOMA-IGA さん、現地で精一杯応援してきてくださいね。でもそこでもし記録更新を目の当たりにしてもファンをやめなくてもいいですからね(笑)。
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美輪@brownycat
at 2007-01-07 16:59
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こんにちは(^o^)丿
さきほどまでBSで全日本男子SPを堪能しておりました。ヨン様~!大ちゃ~ん!健ちゃ~ん!嶺く~ん!南里く~ん! さてさて大ちゃんVSプルさんですが、現時点ではやはり、試合から遠ざかってモチベーションも下がっているプルさんのこと、どうしても軍配は大ちゃんに上がるでしょうね。ただもし彼にもう一度火が点いたら、またまたものすごい演技を見せてくれるのでは……という期待もしてしまいます。 一方、大ちゃんの現在の好調ぶりはとっても嬉しいし、ぜひともこのまま突っ走っていただきたいのですが……何しろ今までのことがありますので、迂闊には「世界選手権も大丈夫!」などと言えません(笑)。 とにかく来季には、再び闘争心に燃え試合に復帰するプルさんと、ワールドで栄冠を手にする(かもしれない)大ちゃんに、今度こそガチンコ勝負していただきたいものです。それを見ないでは死ねません(笑)。
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NOMA-IGA
at 2007-01-07 19:13
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Mayさん、あけましておめでとうございます。
高橋選手が「演技中は演じる役柄が天から降りて来るタイプ」というの、私も同感です。たとえば「ロクサーヌ」「オペラ座の怪人」「シークレットガーデン」では、すべて雰囲気が違うわけですが、それぞれの雰囲気に合わせて、ちゃんと演じ分けられていると思います。そこがすごい。 高橋選手はルックスのいい選手だから、ジュニアから上がってきたばかりの頃は、カッコいい路線でいこうとしていたように思うのだけど(この時期のことはそれほどくわしくないので、あくまでも印象ですが)、あれだけ雰囲気がつくれることを思うと、カッコいいだけでは絶対にもったいなかったし、今みたいな路線に移行してきたことで、競技者としての魅力がどんどん増してきたように思います。 (続く)
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NOMA-IGA
at 2007-01-07 19:16
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「NHK杯で開眼したんじゃないか」というのも、同感というか、そう思いたい~。真央ちゃんのステップからの3アクセルもそうですけど、高橋選手の4回転ジャンプも、コツをつかんだというような印象がありますね。
世界選手権、待ち遠しいです。しっかり応援してきますね。記録更新なるか。でも、お見通しの通り、誰かが記録を更新しても、フィギュアファンはやっぱりやめないでしょうね。(^^)
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NOMA-IGA
at 2007-01-07 19:16
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美輪さん、こんにちは~。
BSフジの男子、私も見ていました。ただし高橋選手のところまで。(^^;;; 夜にはフリーもありますね。そっちは全部見る予定です。楽しみ~。 ほんと、今年の世界選手権では高橋、ジュベール、ランビエールあたりがプルの記録を脅かすような演技をして、来シーズンはプルをアマチュアの試合に引きずり出してほしいですね。試合に出るつもりで練習すれば、まだまだ王者として君臨できる存在だと思うから。みんなもそのつもりで頑張るように。>高橋、ジュベール、ランビエール
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