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111.31KV620日記


オペラ、フィギュアを中心に、そのとき興味のあることがらを話題にしています。
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「題詠100★2018」参加作品

題詠100★会場

「題詠100★2018」で100首完走しましたので、「続きを読む」以下に参加作品をまとめました。自分なりに設けた今年のテーマは「フランス(語)」でしたが、中盤はテーマと関係のない日常詠になってしまいました。

改めて読み返してみると、何がいいたかったのかよくわからない歌もあって、まだまだ修行が足りません(汗)。そんな中から、まずまず納得できた歌を3首選んでみました。

011:黄 いつの間にか黄ばんだページこの本はあなたと出会ったころ読んだ本

061:懇 どうせまた居場所をうまく探せない懇親会はパスして帰る

073:羅 恥ずかしい記憶のひとつ十代で使った羅美(ラミ)という筆名も




001:起 始まりを思い起こせばどの顔もまぶしい夏のアテネ・フランセ

002:覚 いくつかのフランス映画の原題を使うあてなくまだ覚えている

003:作 なんとなく安心できる人にしか好きな作家は教えたくない

004:いいね 役立てる機会なきこと一つ知るフランス語では「いいね!」は「J'aime」

005:恩 気づかいと受け取られるのが照れ臭くつい恩を売る言い方をする

006:喜 声らしい声も出せないまま終わる「歓喜の歌」を歌う催し

007:劣 faire にも劣らぬ aller のややこしさ不規則動詞を活用させる

008:タイム 「タイム」しか訳語を思いつかなくて母語の輪郭ぼやけるばかり

009:営 ひっそりと営まれていた古書店の消えて昭和が遠のいてゆく

010:場合 懐かしい歌の動画をたどる夜「フランシーヌの場合」に出会う

011:黄 いつの間にか黄ばんだページこの本はあなたと出会ったころ読んだ本

012:いろは いろは歌 奥山越えたあたりからそらんじるのにつっかえ始める

013:枝 ややこしいことはさておき枝豆のみどりをたっぷり湯にくぐらせる

014:淵 八月はうつむき四月になるころは浮き立つ千鳥ヶ淵のニュースに

015:哀 ゴロワーズ捨てて去りゆく 哀愁はモノクロ映画の中にあるもの

016:掘 乱暴に掘り返す語彙どうしてもほしい結句が見つからなくて

017:ジュニア 身の軽きジュニア時代の大技をやがて捨てたり安藤美姫は

018:違 ジャニーズの顔の違いがわからない歳を取るとはそういうことだ

019:究 研究書が並んだ片隅しんとして背筋を伸ばしたくなる気配

020:和歌山 三文字の名を持つゆえにそれとなく近しい和歌山、鹿児島などが

021:貫 この国が昭和のどこかに置いてきた「寺内貫太郎」の価値観

022:桐 震災の後はしばらく桐の紋入りアカウントをフォローしていた

023:現 「ユリイカ」も「現代詩手帖」も置いていた本屋の跡地がコンビニになる

024:湖 日本にもネス湖があったらいいのにとクラスの男子は残念そうに

025:こちら 人を指すときより場所を指すときのほうが「こちら」はやさしい響き

026:棄 良識をつぎつぎ破棄するこの国の四月桜もはやばやと散る

027:鶴 鶴瓶さんぐらいで十分いまどきのお笑い芸人ただやかましい

028:帰 なくさないように帰りの運賃を身につけアルルへ足を延ばした

029:井 定型に当てはめるから # ♯ 井 の字を読み分けてみて

030:JR ためらいはほんの束の間「国電」を「JR」とすぐ呼び替えていた

031:算 単純な足し算ではない難しさ 否、面白さ 二人で暮らす

032:庵 歌を詠みときおり友が訪ねくる facebook がわたしの庵

033:検 エレベーターまでが意地悪 気落ちして帰り着いたら点検中で

034:皿 バゲットは籠に料理は大皿に盛ってワインはぐい飲みに注ぐ

035:演 過ぎ去った日々が訃報に立ちあがり動画の森に演奏を聴く

036:あきらめ 何度呼びかけてもかけても答えない あきらめまいを伴う終わり

037:参 参考人招致のニュースにうようよと嘲笑好きのコメントがつく

038:判断 新しい判断による新しい解釈がいる総理の「丁寧」

039:民 オペラの本ばかり集めた本棚に草刈民代を一冊混ぜる

040:浦 今夜観るフィガロのために遠回りして三浦屋でワインを選ぶ

041:潔 性懲りもなく恋をして浅はかで不潔で無謀な年ごろだった

042:辺 不器用で柄ではないと避けていた窓辺に花を飾ることさえ

043:権 使わないままに古びた六法の目次に「権利」の二文字を探す

044:ゴールド 「接吻」と名づけられたるクリムトの絵画の中の熟れたゴールド

045:承 起承転結の中ではいちばんに短歌の材になりにくい「承」

046:沖 ミシュランの本を頼りにマルセイユ沖の監獄島へと渡る

047:審 審査員の名を確かめる習慣を持たない人にする生返事

048:凡 開かなくなって久しい平凡社百科事典をまだ捨てられず

049:順 本棚に並べる本の順番にこだわったのは二十代まで

050:痴 もし生まれ変わるとしたら音痴ではない人生も経験したい

051:適当 普段ならきっとあきれた適当な話に今日は癒されている

052:誠 追悼を伝えるニュース映像に「愛と誠」の西城秀樹

053:仙 仙川は通過するのか停まるのか慣れない京王線で慌てる

054:辛 (予兆ではありませんように)走り書きした幸いが辛いに見えた

055:綱 今誰が横綱なのかあいまいなままでも平気になって久しい

056:ドーナツ 高校でドーナツ盤から卒業しLPをみんな集めはじめた

057:純 難解さゆえ純粋になれるからゴダールを見たくなることがある

058:門 門構えの左右がいつもちぐはぐで旧姓「野間」は書きづらかった

059:州 炎熱を逃れて午後のバルで飲む程よく冷えた甲州ワイン

060:土産 東京の土産といえば榮太樓飴だったっけ子どものころは

061:懇 どうせまた居場所をうまく探せない懇親会はパスして帰る

062:々 「人びと」と用字用語が決められた本ゆえ「々」に赤字を入れる

063:憲 「憲法の憲です」という説明を何度したのだろうケンちゃんは

064:果実 はっきりと線を引きたくない気持ち今日は野菜で明日は果実

065:狩 狩りをする威勢のよさでツイートに絡む輩がまた湧いてくる

066:役 災害と呼ばれる炎暑のまっさかり 役立たずにも人権がある

067:みんな ワルキューレはみんなで九人ひとりずつ名はあるものの覚えきれない

068:漬 浅漬けのにおいが残るタッパーに迷いながらもリンゴを入れる

069:霜 葡萄月、霧月、霜月…うつくしいの詩のごとフランス革命暦は

070:宅 最後まであたふたしながら宅ふぁいる便のデータをやっと受け取る

071:封 京都市の長き住所を封筒に書けば左へ右へのたうつ

072:レンタル 薬局にレンタルショップ とうにない店のカードをまとめて捨てる

073:羅 恥ずかしい記憶のひとつ十代で使った羅美(ラミ)という筆名も

074:這 苦しげな高音 音符が懸命に五線の外まで這い上がりゆく

075:辻 ひところは新幹線に乗るたびに綾辻行人をずいぶん読んだ

076:犯 犯人が誰かよりまず洋館の不思議な造りに惹きつけられた

077:忠 島忠を目印にしてただ歩く夏のさかりの国道沿いを

078:多少 小さじ1ぐらい「多少」と「少々」の差をスプーンで計るとすれば

079:悦 あからさまに嘲笑しては悦に入る輩が群がるコメント欄に

080:漁 喜びはないのに漁師が引き上げる網ほど重い今日の心は

081:潰 「嘘つきの総理は辞めろ」という声を潰しにかかる国家権力

082:にわか 古参らが顔を寄せ合いひそひそとにわかのファンを嗤い蔑む

083:課 健康にいいとあれこれ試してもなかなか日課に昇格しない

084:郡 合併で1つに減ったそれまでは6町からなる郡だったのに

085:名詞 「月光」を奏でゆくときどれもみな楽器は悲劇名詞と思う

086:穀 米穀店だったと気づく軒下に古びたプラッシーの看板

087:湾 海水浴帰りの混んだ列車から手を振り若狭湾にさよなら

088:省 十代で出会った大事な存在に数える三省堂の辞典を

089:巌 明治期の女性列伝ひもとけば大山巌夫人の名前

090:トップ 復帰戦トップを守れず終わろうとファンのつぶやきどれも明るし

091:勘 勘違いだらけの季節消したいと思っていたのにふと懐かしい

092:醤 平成のキラキラネームの多彩さよチーズ味あり醤油味あり

093:健 ぬばたまの浅川マキが醸し出す気だるさ不健康さにしびれた

094:報告 報告がいつの間にやら愚痴になる二個目のみかんを転がしながら

095:廃 (武蔵野競技場線)ゆるやかにうねって延びる遊歩道ひと駅分の廃線跡に

096:協 妥協だと思うと苦い「ま、いっか」ぐらいで済ませお風呂に入る

097:川 「山」のつく名字の姉と「川」のつく名字の姉が遠くで暮らす

098:執 蝋人形なのにカメラをつい向ける執筆中のヴィクトル・ユゴーに

099:致 原文で読みゆくカミュの行間にひそんでいそうな致死量の毒

100:了 フランス語など知らぬころ聞きかじる映画の最後の「Fin」は「了」だと
by noma-igarashi | 2018-11-16 23:45 | 題詠100参加作品 | Trackback | Comments(0)
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