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![]() 2009年9月20日(日)14:00開演 新国立劇場オペラパレス 3階2列10番台 指揮:リッカルド・フリッツァ Riccardo Frizza 演奏:東京フィルハーモニー交響楽団 オテロ:ステファン・グールド Stephen Gould デスデーモナ:タマール・イヴェーリ Tamar Iveri イアーゴ:ルチオ・ガッロ Lucio Gallo 09-10年シーズンの初日。そんな日に見に行くのは初めてですが、だからといって特別なことはなかったです(少なくとも気づかなかった…)。これまでに見た新国の舞台は(まだ4回目)、幕ごとにしっかり休憩を入れていたので、そういうものなのかと思っていたところ、「オテロ」は1・2幕、3・4幕をまとめて上演し、休憩は1回だけでした。 舞台は、ベネチアを思わせる水路(舞台はキプロスではありますが)に囲まれた街の一画。その中央部にオテロの家があります。といっても、ごく小さくて、ポリスBOXみたい。この家が、場面に応じて回転しました。4面あるうち、最初は窓のある面が見え、次に壁だけの面になり、さらに内部(寝台があるだけ)が見える面になり、この3面を状況に応じて使い分けていました。豪華ではないけれど、こじんまりしてかわいかったし、考えてつくられていて、気に入りました。 主役3人のうち、イアーゴ役のルチオ・ガッロは、私でも名前を聞いたことがあるぐらいなので、有名な歌手なのだと思います。昨シーズンの新国では、「ドン・ジョヴァンニ」のタイトルロールを演じたんですよね。マルちゃんがサントリーホールで「ドン・ジョヴァンニ」を演じたとき、彼と比較する人がいたので、すでに一定の評価を得ている人と比べて「一段落ちる」みたいなことをいわれてもなあ…などと思ったことでした。そんなこともあったので、今回、若干意識して歌を聴きました。結果はというと、うーん、どうでしょう。もちろんうまいと思いましたが、感銘を受けるというほどではなかったかな(ご参考までに、これまで生で聴いて感銘を受けたバス・バリトン歌手はレオ・ヌッチとルネ・パーペ)。この役柄に関しては、もう少しいやらしさが前面に出てもよかったかもしれません。全体的にスマートなイアーゴでした。 デスデーモナは、当初予定されていたノルマ・ファンティーニが降板し、タマール・イヴェーリが代役に。ノルマ・ファンティーニのほうは、07-08シーズンの「アイーダ」ですでに1回見ていて、安心感はあったけれど、新しい人を聴きたい気持ちもあったので、その意味ではタマール・イヴェーリが聴けてよかったです。この人は外見が派手な印象で(写真)、あまりデスデーモナっぽくはなかったかもしれません。特に、オテロの疑念が募るシーンで、彼女がスカートをたくし上げて足を見せる演出があり(オテロの妄想ということだと理解しましたが)、この人がこういう仕草をすると、本当に浮気をしているように見えてしまうんじゃなかろうかと、ちょっとはらはら。歌は、さすがに力が入っていたのか、「柳の歌」が特によかったです。 余談ながら、プロフィールを確認したら、グルジアの人なんですね。そうと知ってみると、外見がゲデちゃんっぽい(フィギュアスケーターのエレーネ・ゲデバニシビリ)。グルジアはこういう顔立ちの人が多いのかな。 オテロ役はステファン・グールド。知らない歌手だったし、写真を見ても特に惹かれなかったので(すまん)、特別な期待も思い入れもなく出かけました。実際に聴いてみると、さすがにタイトルロールをつとめるだけのことはあって、うまかったです。ただ、声があまりテノールっぽくなかったかも(ちなみにカッシオの声はテノールっぽかった)。今回、生で見てみて思ったのは、オテロというのは、演技力がものをいう役柄なんだろうなということ。ムーア人だからという引け目があるにしても、なんであんなに簡単に騙されるんだ、雪崩を打ってダメダメになっちゃうんだと、見ているほうはついイライラしてしまうわけですが、そこをどう説得力をもって演じるか。見るたびにイライラしてしまうため、「オテロ」は決して好きな演目ではなかったのですが、生で歌を聴くと、さすがにDVDで見るときほどはイライラしなかったし(「オテロ」に限らず、ストーリーとして納得しがたいことも、歌の力の前にはたいしたことではなくなってしまうというケースは多いです)、ほかの人が演じるオテロも見てみて、演じ方を比較してみたいな、と思いました。いつか、「これぞオテロ」というようなオテロに出会えるといいな。
by noma-igarashi
| 2009-09-21 13:32
| オペラ・音楽
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Comments(6)
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オテロ、初日に行かれたんですね。僕は10月3日に行く予定です。初の生オテロ、しかも、1月のこうもり(新国立)以来の生オペラなんで、かなりテンションが上がっていますが、僕もNOMA-IGAさん同様、DVDでは、作品の魅力が分からなかった口なので、どう出るでしょうか。いい演奏になってほしいな。
また、ヌッチを生で聞いたことがあるなんて、羨ましいですね。DVDで見たオペラのなかで、最も感銘を受けた歌唱が、パルマ盤リゴレットのヌッチなんですよ。一度は生でと思いつつも、お金も時間もなくてなかなか。 ちなみに、カラヤン盤のカルロは、妙なものと一緒に頼んでしまったので、いまだ届かず、手持ちのもので渇を癒しています。
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>kenchさん
こんばんは~。新国「オテロ」、一足お先に行ってまいりました。 チケットを取るとき、日にちを第3希望まで出して、確か初日は第2希望だったかな。初日を狙ったわけではないですが、真っ先に見られるというのも悪くない経験でした。今シーズンから会員になったので、いろいろ見に行きたいなと思っています。 ヌッチは、2年ほど前、チューリッヒ歌劇場の来日公演で見ることができました。演目は「椿姫」で、アルフレードのパパの役です。あの役も、DVDで見ると、「もう~! このオヤジってば、勝手なことばっかり言って~!!」とかイライラしてしまうんですが(汗)、あのときはヌッチの歌唱に圧倒され、すっかり説得されてしまいました。歌の力ってすごい、と実感した公演でした。 チューリッヒ歌劇場の来日公演は、チケット代もそれほど高くなかったし、すごくよかったです。メストはいなくなってしまったけれど、また来てほしい。 ![]()
はじめまして。つまらぬ質問で恐縮ですが、私は29日に参ります。
某氏の感想によりますと、舞台では水路に本水を使い、演出で様々な色に変化するそうですが、1階前方の席からは観えるものでしょうか?難しいのかな? やはり2階席から上の階に限られるのでしょうか? ![]()
たんとりすさん、はじめまして。
お問い合わせの件、私の席は3階だったので、申し訳ないですが、1階から見えるかどうかはわかりません。 おっしゃっているのは、東条碩夫さんのブログですね? 私も読みましたが、イアーゴの心境によって水の色が変化しているとは、正直なところ、見ていて気づきませんでした。舞台全体の照明が場面によって変化したので、それに合わせているんだろう、というぐらいの認識でいました。舞台装置や照明の見どころはほかにもたくさんあったので、あまり水の色だけに注目されなくてもいいのでは? いい舞台でしたので、どうぞ楽しんできてくださいね。
「オテロ」は私も行きました。良かったですね。
私もブログに、「オテロ」について私の感想を載せましたので読んでください。 http://desireart.exblog.jp/9089043/ よろしかったら是非ブログの中に書き込みして下さい。 ![]()
>desire_sanさん
はじめまして。コメントどうもありがとうございます。 新国の「オテロ」、desire_sanさんも見に行かれたのですね。いい舞台でしたね! ブログの感想、読ませていただきました。同じ演目でも、演じる歌手によってずいぶん印象が違うことって、多いですよね。 これを機に、またちょくちょく寄らせていただきます。 ところで、別の記事にもコメントをいただいたのですが、ほぼ同じ内容だったので、こちらにまとめさせていただきます。なにとぞご了承ください。
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