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オペラ「トゥーランドット」の第2幕は、3人の大臣ピン、ポン、パンの長々とした会話から始まります。ストーリー上は、それほど重要なシーンではありません。こちらのサイトの解説によると、「三人の大臣ピン、ポン、パンが、面白おかしく、これまでに殺された王子たちを数え上げながら、誰かの口づけによって姫の心が溶けて、中国に平和が戻るようにと歌う」というシーンです。
おそらく、ここはストーリーよりも、音楽的な意味のほうが大きいのだろうと思います。ピン(バリトン)、ポン(テノール)、パン(テノール)の歌をじっくり聴かせるために設けられた場面なのでは。大臣役の歌手にとっては、ここがいちばん力の入るシーンではないかと思います。 とはいえ、「トゥーランドット・オン・アイス」では、ここはストーリー上、大事な場面。第1幕で、何かと不審な態度が続いていた大臣ピンのたくらみが明らかになるので、どうぞお楽しみに(ちなみにオペラでは、3人の大臣が何かをたくらむというようなことはありません)。 今回の出演者:ヒップホップ(カラフ):高橋大輔、大臣ピン:エヴァン・ライサチェック、大臣ポン:トマシュ・ヴェルネル、大臣パン:パトリック・チャン 北京の王宮――。 3人の大臣、謎解きにやってきたヒップホップを控えの間に案内する。 大臣ポン・トマシュ:準備が整うまで、ここでお待ちを。 ヒップホップ高橋:あ、どうも。 (きょろきょろあたりを見回す) すごいなあ…。「トスカ」のときのファルネーゼ宮とは、また違った豪華さだな。 大臣ピン・ライサ:ふふっ。お金持ちの家にある総金箔貼り仏壇(byニルギリさん)みたいだろう? ヒップホップ高橋:ほんとだ。うまいこと言うね。 大臣パン・パト:では、また後ほど。 (3人の大臣、控えの間を出て行く) 大臣ポン・トマシュ: (眉をしかめて) いったい何をたくらんでるんだ? 大臣パン・パト:「トスカ」のときとは大違いだなあ…。カヴァラドッシさんと同一人物だとは、とても思えないよ。 大臣ピン・ライサ:そうとも。模擬試合のときにも打ち明けたが、改めて教えよう。「トスカ」で帝王プルシェンコと共演して、おれは悪役の魅力にめざめたのさ。 大臣パン・パト:はあ…。 大臣ピン・ライサ:プルシェンコの後を継ぐのは、このおれだ。むろん、ワールドチャンピオンやオリンピックチャンピオンの称号も含めてね。 大臣ポン&パン:………。 (顔を見合わせる) 大臣ピン・ライサ:悪役を演じるには、頭脳明晰にして、頭の回転の速さが必須条件。まさにおれにはぴったりじゃないか。ふふっ。そこへいくと、ダイスケに悪役が演じられないのは道理というものだ。奴の回転の遅さは、某川柳ブログの妄想でも「ハエが止まる」と評判だからな。 大臣パン・パト:そ、それはスピンの回転の話では…? 大臣ポン・トマシュ: (あきれたように) それで、頭脳明晰な悪役としては、何をたくらんでるんだ? 大臣ピン・ライサ:教えてやろう。おまえたちは同胞。まあこれを見てくれ。 (2枚重ねの書類を差し出す) 大臣ポン・トマシュ:何だ、これ。 大臣パン・パト: (書類の見出しを読み上げる) 「王子抹殺計画書」だって――。 --------------------------------- 【王子抹殺計画書】 11人のメダリスト候補(エヴァン・ライサチェック選) 1 高橋大輔(日本) 情熱のステップ王子 2 ジェフリー・バトル(カナダ) 誰が見ても王子 3 ジョニー・ウィアー(アメリカ) 同上 4 エフゲニー・プルシェンコ(ロシア) ロシア王子 5 セルゲイ・ヴォロノフ(ロシア) 同上 6 織田信成(日本) 殿≒王子 7 ステファン・ランビエール(スイス) 8 ブライアン・ジュベール(フランス) (3人の大臣ピン、ポン、パン) 9 エヴァン・ライサチェック(アメリカ) 10 トマシュ・ヴェルネル(チェコ) 11 パトリック・チャン(カナダ) --------------------------------- 大臣パン・パト:これは…? 大臣ポン・トマシュ:「王子抹殺計画書」って、どういうことだ? 大臣ピン・ライサ:まあ聞け。オペラ「トゥーランドット」は、謎解きに失敗した王子がどんどん処刑されるという筋書きだ。正規の台本によると、今年だけでもう13人も命を落としている。これを利用しない手はないだろうに。なんといっても、男子フィギュアは王子の宝庫。奴らを「トゥーランドット」に誘い込めば、勝手に死んでくれる。ふふっ。 大臣パン・パト:………。 大臣ピン・ライサ:そもそも、おれたち3人が大臣に選ばれたのは、王子ではないからだ。日本のテレビ局に王子と呼ばれたこともなければ、イメージ的にも王子ではない。違うか? 大臣ポン・トマシュ:(言われてみれば…) 大臣パン・パト:(そうかも…) 大臣ピン・ライサ:2枚目の書類を見てみろ。ふふっ。 大臣ポン・トマシュ:2枚目? (書類をめくる) --------------------------------- 【王子抹殺計画書】 11人のメダリスト候補(エヴァン・ライサチェック選) 1 2 3 4 5 6 7 ステファン・ランビエール(スイス) 8 ブライアン・ジュベール(フランス) (3人の大臣ピン、ポン、パン) 9 エヴァン・ライサチェック(アメリカ) 10 トマシュ・ヴェルネル(チェコ) 11 パトリック・チャン(カナダ) --------------------------------- 大臣ピン・ライサ:どうだ? 王子を抹殺するだけで、1番目から6番目まで、軒並み排除できるんだ。すごいだろう。 大臣ポン・トマシュ:………。 大臣パン・パト:ランビエールさんとジュベールさんは…? 線が引いてないけど…? 大臣ピン・ライサ:あの2人は、王子かどうか微妙だからな。別途、相打ちになるような演目を見繕って、そっちに誘い込めばいい。ヴェルディの「オテロ」で、オテロとイアーゴをやらせるのもいいかもしれないな。ふふっ。 大臣ポン・トマシュ:ちょっと待てよ…! 冗談じゃない。こんな計画、実現するはずがないだろう。 (続く)
by noma-igarashi
| 2008-06-25 23:50
| オペラ・オン・アイス
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