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ドレスデン国立歌劇場「ばらの騎士」

ドレスデン国立歌劇場「ばらの騎士」 公式サイト
2007年11月25日(日) 15:00開演
NHKホール 1階R2列12番


---------------------
指揮:ファビオ・ルイジ Fabio Luisi
マリー・テレーズ:アンネ・シュファンネヴィルムス Anne Schwanewilms
オクタヴィアン:アンケ・ヴォンドゥング Anke Vondung
ゾフィー:森麻季 Maki Mori
オックス男爵:クルト・リドル Kurt Rydl
ドレスデン国立歌劇場「ばらの騎士」_e0073856_23275368.jpg
          左から、オクタヴィアン(マリアンデル)、オックス男爵、元帥夫人マリー・テレーズ




というわけで、ドレスデン国立歌劇場の来日公演「ばらの騎士」を見てきました。この公演、すでに書いたように(こちら)、指揮者が準・メルクルからファビオ・ルイジに変更。よそ様のブログを見ると、メルクルの「ばら」ではなく、ルイジの「タンホイザー」のほうに問題があっての変更だったという説もあるようですが、ソースが不明なので、なんともいえません。ただ、仮に後者だとして、メルクルの「タンホイザー」にブーイングが起きたのでは、変更の意味がないなあ…とは思いますが。

ブーイングといえば、「ばらの騎士」でゾフィーを演じた森麻季にもブーイングがあったようだし(私の行った公演もそれらしき声が混じっていたような気がします。拍手も大きかったので、本当にブーだったのかイマイチ確信が持てないですが)、数年前に、ウィーン国立歌劇場の来日公演で小澤征爾に対してもあったということだし、日本人のブーイングって、日本人か日系人に限られていません? 近親憎悪みたいなものがあるんでしょうか。フィギュア(というかスポーツ)だと、たとえ外国の選手のファンでも、自国の選手は無条件に応援するのにねえ。ただ、音楽ファンにしても、日本人が国際的に活躍すればうれしい気持ちがないわけじゃないだろうし、複雑な人間心理のなせる業でしょうか。なかなか興味深いです。

さて、前置きが長くなりました。心待ちにしていたこの公演、私としては十分に楽しめました。写真からもわかるように、現代的な演出の舞台でした。といっても、突飛な解釈をしているわけではなく、衣装などが現代的なだけで、オーソドックスな部類の演出だったと思います。どんなオペラでも、私はオーソドックスな演出のほうが好きなので、このくらいなら安心して見られました。

歌手陣は、いちばんの売りだったマリー・テレーズ役アンゲラ・デノケがインフルエンザで降板。デノケがお目当てだった人には残念だったと思いますが、代役を務めたアンネ・シュファンネヴィルムス、なかなかよかったです。第1幕では、「悪くはないけど、代役ならまあこんなものかな」という印象でしたが、第3幕はよかった。デザイナーズ・ブランド風の衣装をすらっと着こなし、大人の女性の切なさを見事に演じていました。エレガントでカッコよかったです(歌も見かけも)。カーテンコールでの評判も上々だったので、この代役の成功がさらなる活躍につながるといいですね。

オクタヴィアンは、演じる人によって「カッコいい系オクタヴィアン」と「かわいい系オクタヴィアン」に分かれると思うんですけど、今回はカッコいい系オクタヴィアンでした。スタイルもよかったし、おばさん顔でもなかったし、舞台で見るオクタヴィアンとしては合格点でした。ただ、第2幕で、ばらの騎士として登場したときの服装が、軍服だったのがちょっと残念。もっと華やかなのを期待していたので。歌については、普通にうまい人、という印象でした。

ゾフィー役は森麻季さん。事前によそ様の評判を調べていたら、「第3幕の三重唱以外は健闘していた(=でも「ばらの騎士」で第3幕の三重唱が期待できないのは致命的)」というような評価で、うう~む(汗)と思っていたのですが、実際に聴いてみると、私はむしろ逆の観想を持ちました。第2幕はちょっとハラハラしたものの、第3幕は頑張っていたのでは。あの三重唱を生で聴くのは初めてだし、私としては満足でした。遠目には本当に10代の少女のようで、かわいらしかったです。オクタヴィアンより小柄なのも◎でした。

オックス男爵役はクルト・リドル。この人はとってもよかったです。カーテンコールでも盛大に拍手を浴びていました。もしかしたらマリー・テレーズより人気があったかも。あまり好色な感じではしなかったけれど(演出としてはベッドシーンまでありましたが)、粗野で滑稽味があり、全体としては憎めないこの役を見事に演じていたと思います。声量も豊かで、前から2列目で聴くと、この人だけボリュームを間違えたかと思うほど。「トリスタンとイゾルデ」を3階最後列で見たときも、パーペ1人だけ声量が違いましたけど、あれも前から2列目だとこんなふうに聴こえたのかなあ…と思ったことでした。

ゾフィーの父親ファーニナルは、ちょっと恰幅がよすぎたのでは。視覚的に迫力がありすぎ。最初に見たDVDの影響か、ファーニナル派もっとスマートで頼りないイメージがあったので、外見的に違和感がありました。

もう1人、第1幕に登場する「歌手」についてもふれておきますね。この役、ほかの演目(タンホイザーとサロメ)に出演したテノールが演じるのかなと思っていたら、違いました。パンフレットを見ると、この役担当のロベルト・ザッカは、どうやらこの役のためだけに来日したようです。そのせいか、ものすごーく張り切って歌っていたといました。というか、ホールが大きいから、大きな声で歌わないと隅々まで聴こえないと思ったのかも。私としては、この役はもっと甘い声のほうが好きですけど、テノールの歌唱を堪能できました。
by noma-igarashi | 2007-11-25 23:41 | オペラ・音楽 | Trackback | Comments(0)
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