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※ネタをひらめいたので追加しました(5/27)
それでは、「魔笛・オン・アイス」第2幕を始めます。第1幕の間に決まった配役は、以下の通りです。モノスタトスは、圧倒的な支持を集めた宮本さんに決定させていただきました。これ以外に、神官その2(神官その1が弁者)、鎧を着た2人の武士という役柄もあるにはあるのですが、それほど特徴のある役柄ではないので、「魔笛・オン・アイス」ではパス(無視?)してしまいます。 夜の女王:荒川静香 夜の世界を支配する女王 パミーナ:安藤美姫 夜の女王の娘。ザラストロ(後述)にさらわれ、彼のもとにいる 3人の侍女:ダイスケの母と愛人連合(どなたでもご自由に) 夜の女王に仕える侍女 タミーノ:高橋大輔 他国の王子。夜の女王に見込まれ、パミーナを救いに行く パパゲーノ:織田信成 鳥刺し。タミーノのお供をすることになる パパゲーナ:中野友加里 パパゲーノと結ばれる女性 ザラストロ:ニコライ・モロゾフ 高僧。第1幕ではパミーナを誘拐した悪者扱いなのだが、第2幕ではタミーノを導く師のような存在に 弁者:本田武史 ザラストロのもとにいる祭司 モノスタトス:宮本賢二 ザラストロに仕える奴隷頭の黒人 3人の童子:日野龍樹 羽生結弦 鈴木潤 O Isis und Osiris おお、イシスとオシリスの神よ チューリッヒ歌劇場 おすすめ度:★★★☆☆ メトロポリタン歌劇場 おすすめ度:★★★☆☆ ザラストロのアリアです。歌はともかくとして、視覚的に面白いと思えるシーンではなさそうなので、おすすめ度はどちらも辛目にしました。チューリッヒ歌劇場のほうは、アリアのあとで次の場面に転換するのかと思いきや、ちょうどここで1枚目のディスクが終わったようです。第1幕と第2幕でディスクを分ければいいのにね。時間の長さの都合でしょうか? 第2幕はちょくちょく台詞が入るためか、動画がない部分もけっこうあるようです。文章で補いながら進みたいと思います。…と書いたそばから、いきなり台詞だけの場面です。わあん。第1幕のように、どか~んと派手に始めたいのにね。第2幕の幕が上がると、さっそく台詞の応酬なのでした。 第2幕の出だしは、ザラストロが神官たちと会議をしているシーンです。議題は、タミーノとパパゲーノの処遇をどうするかについて。最高責任者であるザラストロは、彼らに試練を受けさせることを提案しますが、神官たち(弁者を含む)は、「彼らは試練に耐えられるのか?」と懐疑的です。 この展開、見ているほうとしては唐突で驚かされますが、「魔笛・オン・アイス」の配役を念頭に置くと、なかなかに興味深いです。つまり「タミーノ(高橋)に試練を受けさせようとするザラストロ(モロゾフ)、大丈夫かと心配する弁者(本田武史)」ってことですから。話し合いのさなかに、弁者はこんな台詞も口にします。 「偉大なるザラストロさま、あなたの思慮深いお言葉をうかがい、私どもは感じ入っております。しかしタミーノは、彼を待ち受ける厳しい試練に耐えられるでしょうか。私が抱いております疑問を率直に申し述べますことをお許しください。私はあの若者が心配です。彼が苦しみに打ち倒され、彼の精神が彼を見捨ててしまい、彼が厳しい闘いに打ち負かされるようなことになれば」(訳:荒井秀直) というわけで、弁者たちはだいぶ心配していましたが、結局、タミーノとパパゲーノに試練を受けさせることに同意します。そこでザラストロが歌うのが、動画でご紹介した「O Isis und Osiris(おお、イシスとオシリスの神よ)」です。歌詞としては、「イシスとオシリスの神よ、2人の若者(タミーノとパパゲーノ)を守りたまえ」みたいな内容です。 --------------- (追加分) 第1幕のあとで休憩を取ったわりには、何の方針も立てずに第2幕を始めてしまったのですが、「これなら何とかいけそうかな」というネタを思いつきました(たぶん)。そんなわけで、すでに次のシーンの動画をご紹介済みではありますが、さかのぼってこのシーンから始めます。段取りが悪くてゴメンナサイ。 第2幕の出だしのこのシーン、確認しておくと、ザラストロ(ニコライ・モロゾフ)が弁者(本田武史)たちを集めて会議を開いたところでした。この会議は、タミーノに試練を受けさせるべきかどうかというのが議題でした。 --------------- 会議室の外で、モノスタトス宮本がタミーノ高橋を肩車している。タミーノ高橋は、窓から会議室の中を覗こうとしている。そんな2人のそばで、パパゲーノ織田が心配そうにようすを見守っている。 モノスタトス宮本:おい、ダイスケ。何か見えるか? タミーノ高橋:見える。けど、話は何も聞こえない。 モノスタトス宮本:それじゃあまり意味がないな。疲れてきたし、おろすぞ。(モノスタトスが身をかがめたので、タミーノは彼の肩からおりる) タミーノ高橋:やれやれ。うまくいかなかったっスね。読唇術でもできたらよかったんだけど。 モノスタトス宮本:あるいは、あらかじめ隠しマイクを設置しておくとか。くっそ~。そこまで思いつかなかったなあ…。まさか、「魔笛」の展開が急にこんなふうになるとは思わなかったからな。 タミーノ高橋:ヘンテコな話ですよね、「魔笛」って。ザラストロは悪者だと思って乗り込んだのに、実は聖者みたいな人なんだから。 パパゲーノ織田:うんうん。いきなり善悪が逆転するから、ついていくのがやっとだよね。 モノスタトス宮本:おまえらはまだいいよ (深いため息)。善悪が逆転しても、タミーノは王子のままだし、試練を受けて成長するんだから、どっちにしてもカッコいい役柄だろ。 タミーノ高橋:まあ、ね。 モノスタトス宮本:パパゲーノだって、別に影響ないよな。周囲の状況が変わっても、パパゲーノはパパゲーノのまま、いい味を出せるキャラだから。 パパゲーノ織田:うん、いえてるね。 モノスタトス宮本:それに比べたら、おれの役柄はいったい何なんだーー!? タミーノ高橋・パパゲーノ織田:………。 (無言で顔を見合わせる) モノスタトス宮本:モノスタトス役はほかにも候補が大勢いたのに、圧倒的な支持を集めておれに決定したっていうから、喜び勇んでここに来たんだぞ。それなのに、何なんだよ。いきなり77回のムチ打ちだとお~? タミーノ高橋・パパゲーノ織田:………。 (無言で顔を見合わせる) モノスタトス宮本:ザラストロも悪者のままなら、その手下ってことで、悪役でも仕方ないけどさ。でも、ザラストロはいきなり善玉に豹変するんだぜ。そんなのアリか? おれだけ取り残されて、1人で割を食わなくちゃいけないなんて、こんな筋書きメチャクチャだよ。誰かの陰謀じゃないのかな。くそ~。会議の中身が聞けたら、何かわかるかもしれないのに。 パパゲーノ織田:でも、この会議を聞いても、それはわからへんのと違う? オペラ「魔笛」の場合、会議で話し合われるのは、タミーノと僕に試練を受けさせるかどうかだけやし、この「魔笛・オン・アイス」も、バックステージ以外はオペラの筋書きに沿って展開してるから。話の途中で善悪がねじれた理由までは、会議を盗み聞きしてもわからへんと思うけど。 モノスタトス宮本:じゃあ、誰に聞けばわかるんだ? おれがムチ打ちを食らう破目になったことに対して、誰が納得できる理由を説明してくれるんだ? パパゲーノ織田:う~ん、誰かいるかなあ…。「魔笛」の脚本を書いたエマニュエル・シカネーダーやったら、理由がわかるんかなあ…。 モノスタトス宮本:そのシカネーダーとかいう奴は、どこにいるんだ? パパゲーノ織田: 200年ぐらい前に死んでる。昔の人やから。 モノスタトス宮本:あいたた……。 (頭を抱える) タミーノ高橋:ま、これも運命とあきらめるんですね (笑いながらモノスタトスの背中をたたく)。なんといっても、シカネーダーの脚本だけに、仕方ねーだー、なんちって。 モノスタトス宮本・パパゲーノ織田:………。 タミーノ高橋:あれ? ウケなかった? モノスタトス宮本:寒すぎ。おまえ、30歳のおれよりオヤジ。 (注:正確には、宮本さんは1978年生まれ) タミーノ高橋:ちぇっ。作者にクレーム出しとこ。 モノスタトス宮本:どっちにしても、おまえはいいよ。ストーリーが途中でねじれても、最初から最後まで王子だし、いい役回りだし。 タミーノ高橋:それはそうなんだけど…。 (迷うように) ただ、僕も今ひとつ、すっきりしないんですよね。宮本さんに会議を覗き見しようと誘われて、その話に乗ったのも、それがあったせいなんだけど。 モノスタトス宮本:すっきりしないって、何が? タミーノ高橋:うーん、つまりね。タミーノ役をやるのは演技の役に立つって、ニコライが言うから引き受けたんだけど、本当にそうなのかなと思って。やっているうちに、疑問になってきたんですよ。善悪が逆転したせいで、タミーノも、途中からよくわからない人間になるじゃないですか。最初はパミーナへの愛情や正義感で行動していたのに、ザラストロが正義の側の人間だということになると、あっさりその設定に沿って行動するようになるんだから。 モノスタトス宮本:ま、それはそうだな。 タミーノ高橋:タミーノって、いったい何を考えているのかわからないですよ。そんな人間に、どうやって感情移入すればいいんだか。タミーノを演じることが演技の役に立つとは、どうも思えないんですよね。 モノスタトス宮本:うーん。でも、ニコライが役に立つって言ったからには、彼は彼なりに考えがあるんだろうな。シカネーダーと違って、ニコライは生きている人間なんだから、彼に直接、聞いてみればいいんじゃないの? タミーノ高橋:そうしようかな…。彼も出演者の1人だから、何かと急がしそうで、なかなか話せるチャンスがないんだけど…。 モノスタトス宮本:遠慮していないで、聞いてみな。それがいちばん手っ取り早いよ。 パパゲーノ織田:あっ。ザラストロの歌が終わった。…ということは、僕たちそろそろ出番だよ (とタミーノを促す)。 モノスタトス宮本:おれはまだしばらく休憩だな。(手を振って2人を見送る) 頑張れよ~! (次の記事に続く)
by noma-igarashi
| 2007-05-26 19:06
| オペラ・オン・アイス
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Comments(6)
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ニルギリ
at 2007-05-24 16:04
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本当にダイスケのためにあるようなオペラですね、って後付けですけど。こうしてみるとキャスティング(侍女役の私も含めて)ぴったりで素晴らしい!宮本さん投入でさらに深み(怪しさ)も増したし(笑)。
無茶なストーリーも、ツッコミどころ満載ととらえるか、いかようにも解釈できるととらえるか、現代に残る古典って(歌舞伎とかも)そういうものなのかもしれませんね。完璧じゃないからいいのかな? そういう意味で、BSで放送される魔笛はおもしろそうですが、かなり大胆な演出ってことでしょうか?絵的におもしろそうなので見たいです。 きっとNOMA-IGAさんと私たちのために、NHKが放送してくれるんですよね?
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NOMA-IGA
at 2007-05-24 20:17
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>ニルギリさん
>本当にダイスケのためにあるようなオペラですね、って後付けですけど。 そうですとも。「魔笛」は、ダイスケと私たちのためにあるオペラなのです。こんなに話がうまくハマッちゃっていいのかしら…というほどピッタシで、なんだかコワイぐらいです。 >BSで放送される魔笛はおもしろそうですが、かなり大胆な演出ってことでしょうか?絵的におもしろそうなので見たいです。 写真を見ると、華やかで楽しそうな演出ですね。「魔笛」で大胆な演出というと、話を現在に置き換えようなものが連想されるので、そういう意味では、この「魔笛」はオーソドックスなほうでは。ただ、英語で上演されたり、時間短縮のために省略されている箇所があるようなので、そのへんの処理が大胆といえば大胆かも。TBしてくださった蘭丸さんが、ご自分の記事にくわしい感想を書かれていました。アメリカよかったら参考にしてみてくださいませ。 >きっとNOMA-IGAさんと私たちのために、NHKが放送してくれるんですよね? もちろんですとも。世界は私たちのためにあるのです! …って、こんなこと言ってるから、第2幕でひどい目にあってしまうのかしら。 (^^;
NOMA-IGAさん、こんにちは。
一つ前の記事の話になってしまいますが、私は初めて「魔笛」を見た時、ザラストロがモノスタトスを鞭で打たせる理由がわからず、首を傾げたものです。「お前が連れて来いって言ったんじゃなかったのか」と……「手荒に扱うな」と言われてたのを、モノスタトスがころっと忘れでもしたんでしょうか。 タミーノがザラストロの話を即全面的に信じるのも謎ですが、ぐだぐだやってるとオペラが間延びするからなのかな? さて、ザラストロ・モロゾフが課す試練ってなんでしょうね。やっぱり四回転ジャンプのコンビでしょうか。試練に耐えてバンクーバーでのメダルを目指せって、なんかもうハマりすぎてて笑いがこみあげてきます。
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美輪@brownycat
at 2007-05-25 19:30
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こんばんは~(^o^)丿
いや~ますます「私たちの魔笛」絶好調ですね!(笑)なんですか、この武史、じゃなかった弁者の台詞は! 「偉大なるニコライ・ザラストロさま、私は高橋タミーノが心配です。彼が苦しみ(ジャンプ失敗)に打ち倒され、彼の精神が彼を見捨ててしまい(また途中でヘタレてしまって)、彼が(プルさん・ランビ・ジュベほかのライバルたちとの)厳しい闘いに打ち負かされるようなことになれば」(^◇^) ところで「魔笛」の放映もうれしいですが、今度の日曜14:00にはBS朝日で「トスカ」も放映がありますよ! http://www.bs-asahi.co.jp/time/index.html これは次は「トスカ・オン・アイス」ですかね?(笑)
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NOMA-IGA
at 2007-05-25 20:28
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>Ricさん
>一つ前の記事の話になってしまいますが、私は初めて「魔笛」を見た時、ザラストロがモノスタトスを鞭で打たせる理由がわからず、首を傾げたものです こんばんは! 私は最初に見たとき、「おっと、そうきたか」みたいに思った記憶が…。つまり、どうやら善悪関係が逆転しつつあるのは感じていたので、モノスタトスの訴えにザラストロがどう対処するのかと見守っていたら、あの台詞。「おっと、そうきましたか。でも、すごく無理やりっぽい展開だなあ…」みたいに思ったのでした。実際、見れば見るほど、ザラストロが強引に筋書きを捻じ曲げちゃったように思えるし 。(^^; 一方のモノスタトスは、筋書きが変更になったのに、1人だけそれを知らされていなかった、みたいな印象ですね。 >さて、ザラストロ・モロゾフが課す試練ってなんでしょうね。やっぱり四回転ジャンプのコンビでしょうか。試練に耐えてバンクーバーでのメダルを目指せって、なんかもうハマりすぎてて笑いがこみあげてきます。 あまり先の展開は考えていないんですが、「カルメン」がスポ根ものだったので(?)、違う展開にしたいな、と思ったり。よろしくおつき合いくださいませ。
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NOMA-IGA
at 2007-05-25 20:41
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>美輪さん
>いや~ますます「私たちの魔笛」絶好調ですね! こんばんは~! いつもありがとうございます。 第2幕は、ねじれちゃったストーリーにうまく対応できるやらどうやら、ちと心配ですが、楽しみながら頑張りたいです。 >ところで「魔笛」の放映もうれしいですが、今度の日曜14:00にはBS朝日で「トスカ」も放映がありますよ! http://www.bs-asahi.co.jp/time/index.html これは次は「トスカ・オン・アイス」ですかね?(笑) お知らせありがとうございます! ちょっと調べたところ、このDVDの「トスカ」のようですね。 http://astore.amazon.co.jp/bid-22/detail/B000091LEN 映画版で、トスカ=ゲオルギュー、カヴァラドッシ=アラーニャの夫婦コンビ。美男美女カップルなので、視覚的にも楽しめると思いますよ。日曜日の午後は、残念ながら留守にしてしまうので、予約録画しちゃいます(ただ、BSの予約録画がどうもイマイチ…。ややこしくて (^^; )。 「トスカ」は登場人物が極めて少ないので、遊ぶとしたら、ぴったりハマる配役を思いつけるかどうかでしょうね。
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