111.31KV620日記


オペラ、フィギュアを中心に、そのとき興味のあることがらを話題にしています。
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織田選手が演じたのはフィガロか伯爵か

フィギュア版「トスカ」の話題を続けるつもりでいたのですが、急遽、予定変更。「トスカ」のほうは延期して、織田選手の昨シーズンのSP「セビリアの理髪師」(シーズン終盤までは誤って「フィガロの結婚」と表示)について書いてみます。テーマは「織田選手が演じたのはフィガロか伯爵か」というもの。くわしいいきさつは、3つ下の記事「関大アイスショーの感想」のコメント欄をご覧くださいませ。

2006年世界選手権SP 織田信成選手「セビリアの理髪師」

この動画は00:40から演技が始まっているため、りんごさんが調べてくださった曲の構成をもとにすると、画面下の表示時間としては次のようになります(話がそれますけど、動画の実況、織田選手のことをずいぶんくわしく紹介しているようですね)。

00:40~ 第1幕『ああ、この世はすばらしい』 Ah,ah! 
00:48~ 第1幕『静かに、静かに』
01:24~ 第2幕 嵐の音楽           シー!
02:17~ 第1幕『私は町の何でも屋』     Oh,no!
02:21~ 序曲

-----------------------
さて、シーズンの終盤まで、このプログラムは「フィガロの結婚」と紹介されていました。私がそれを疑いもしなかったのは、「セビリアの理髪師」の音楽にあまりくわしくなかったこともありますが、織田選手の着ていた衣装が大きかったように思います。このプログラムを初めて見たとき、題名が「フィガロの結婚」と紹介され、織田選手がこの衣装でリンクに滑り出してきたとき、ああ、これはオペラ「フィガロの結婚」のフィガロの衣装だなあと、ものすごく納得したのでした。

オペラ「フィガロの結婚」のフィガロは、アルマヴィーヴァ伯爵の従者として伯爵邸で働いているのですが、貴族のお屋敷にいる召使いのお仕着せって、私にとってこういうイメージなんです。実際には、オペラ「フィガロの結婚」のフィガロはもっとラフないでたちで登場することが多いのですが、たとえばオペラ「ドン・ジョヴァンニ」に登場する召使い(レポレロではなく脇役として食事を運んできたりする召使い)はこんな格好をしているし、オペラ「フィガロの結婚」でも、結婚式のための盛装をしたフィガロはこんな服を着ています(たとえばこちらの動画。ここに出てくる男性がフィガロです)。

e0073856_22552096.jpgおまけに、これはちょっと関係ないですけど、モーツァルトの肖像を見ると、こういう赤い上着を着ていることが多いですよね(写真参照→)。そんなこともあって、赤い衣装→モーツァルト→「フィガロの結婚」だと信じ込んだのでした。

ただ、そうはいっても、DVDで「フィガロの結婚」を見ても、織田選手のプログラムに使われているとおぼしき曲が全然出てこないし、それほど耳がいいほうではないとはいえ、どうもヘンだな、という気はうすうすしていました。それが、シーズン終盤になって、プログラム名が「セビリアの理髪師」に訂正。「ああ、そうだったのか。モーツァルトじゃなくて、ロッシーニだったのか」と納得はしたものの、代わりに別の謎が生じました。それは衣装です。

e0073856_2257894.jpg私の中では、あれはどう見ても「フィガロの結婚」におけるフィガロの衣装であって、「セビリアの理髪師」のフィガロの衣装ではありませんでした。ちなみに、「セビリアの理髪師」のフィガロは、まだアルマヴィーヴァ伯爵邸では働いておらず、オペラの題名の通りに理髪師です。手持ちの「セビリアの理髪師」のDVDでは、ヘルマン・プライ演じるフィガロはこんな服装(←)をしています。これはCDのジャケットですが、DVDでも同じ格好です。

そんなわけで、私が抱いた疑問は、織田選手が演じたのがフィガロか伯爵かではなくて、こういうことでした。織田選手のプログラムは実は「セビリアの理髪師」なのに、衣装をつくる段階ですでに勘違いが生じていて、「フィガロの結婚」の衣装をつくってしまったのではないか。織田選手は、プログラムに合わない衣装を着続けていたのではないか。だとしたら、織田選手がちょっと気の毒です。

果たして実際のところはどうなのか。真相が気にかかってはいたものの、確かめる方法も思いつかず、シーズンも終わってそれっきりになっていました。この件が私なりに解決したのは、6月半ばのこと。たまたまヘルマン・プライ(前掲CDジャケット「セビリアの理髪師」のフィガロ役)について書いていたとき、YouTubeで、ヘルマン・プライが若い頃に演じた「セビリアの理髪師」の動画を見つけたのでした(こちら)。

動画に2人出てくるうち、白っぽい衣装を着ているのがフィガロ、黒っぽい衣装を着ているのがアルマヴィーヴァ伯爵です。なんだ、伯爵もフィガロも、あまり変わらない服装をしているじゃありませんか。いや、アルマヴィーヴァ伯爵はこのとき、身分を隠して行動中なので、抑えた服装をしているのでしょうけど。それにしてもフィガロの服装は、前掲CDジャケットの見慣れたいでたちとは大違いです。

さらに、こんな「セビリアの理髪師」の動画も見つけました。画質が悪いですが、冒頭のシーンの左手、赤い衣装を着ているのがフィガロです。理髪師なので、お客の家に出張して、髭を剃ろうとしているところです。こんな衣装を着たフィガロもいるんですね。これなら、織田選手の赤いコスチュームより派手で豪華なぐらいです。

じゃあ、織田選手のコスチュームはあれでよかったんだ、彼が演じていたのは「セビリアの理髪師」のフィガロだったんだ。よかった~。というのが、そのとき私の出した結論です。

私の場合、フィガロではなく伯爵を演じているのかもしれないという可能性はまったく思いつかなくて、りんごさんのご意見をうかがって「なるほど」と思いました。あのコスチュームは、フィガロでも伯爵でもおかしくないとわかったわけだから、そうなるとかえって迷いますね。

どうでしょう、フィガロか伯爵か。本来は「セビリアの理髪師」であるプログラムが、「フィガロの結婚」と混同されたことを思うと、やはりフィガロと名のつく人物を演じていたのではないか、という気もします。でも、どちらとも特定せず、「セビリアの理髪師」というオペラの持つコミカルさをその時代ふうの服装で演じた、という程度に考えてもいいのかもしれないですね。私としては、衣装が間違いでなかったことだけで、気持ち的には十分すっきりしています。

それにしても、ヘルマン・プライの演じるフィガロのイメージがあまりにも鮮烈で、「セビリアの理髪師」のフィガロというと、みんなああいう格好をしているものだと思い込んでいました。実際にはいろいろあるんですね。これはいま思いついたのことなのですが、あの服装は、すでに40代を迎えていたプライのフィガロを、若々しく快活に見せるためのものだったという可能性もあるかも? もちろんただの推測なので、話半分に読んでいただけるとありがたいですが。

なんにしても、この話題、いずれ書きたいなと思いつつ、織田選手のプログラムの曲構成を解明できなくて、先延ばしにしていました。りんごさんのおかげで、予定よりずっと早く書くことができました。ありがとうございました。

【補足】
文中、十分な説明ができませんでしたが、「セビリアの理髪師」「フィガロの結婚」は同じ作者による三部作が原作です。1作目が「セビリアの理髪師」、2作目が「フィガロの結婚」、そして3作目は「罪の母」というらしいですが、これは現在ではほとんど知られていません。「セビリアの理髪師」はロッシーニ作曲、「フィガロの結婚」はモーツァルト作曲。例によってウィキペディアをリンクしてみます。セビリアの理髪師 フィガロの結婚
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by noma-igarashi | 2006-08-21 23:30 | フィギュアスケート | Trackback | Comments(4)
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Commented by りんご at 2006-08-23 18:57 x
NOMA-IGAさん、ありがとうございます! (長くなるので何回かに分けます)
貴族衣装のフィガロ@理髪師もいるんですね!目からうろこデス。
私もヘルマン・プライのCDジャケットの印象が強かったんです。
TVで見た時も(歌手は覚えていません)割りと地味めの衣装だったのですっかりそれが定番だと思っていました。
それなので私の場合、理髪師のフィガロはヒラヒラじゃない→ではヒラヒラ衣装を着るのは誰か?→伯爵か医者あたりか?→そういえば『セビリアの理髪師』が出来た当時の主役は伯爵だったし・・・
そんな所から、そもそもデザインしたのは誰だろう?織田くんは「フィガロを演じる」と言っているけれど、曲も衣装も振付師さんが用意したとしたら「フィガロを演じる」が勘違いの可能性も・・・
(そうそう、今思い出しましたが織田くんはインタビューで、プログラムの曲名『セビリアの理髪師』をずっと『フィガロの結婚』だと思いこんでいた、と答えているんです。)
Commented by りんご at 2006-08-23 18:58 x
という感じで伯爵説が産まれたのですが、まあ、これは無理矢理こじつけたようなもので。普通に考えてフィガロで間違いないんだろうな、衣装の謎は残るけど・・・と思ってました。
だから今回、NOMA-IGAさんのおかげでこの疑問が解決されて私もスッキリです(^^)

それと、モーツァルトの肖像画。全く思いつきませんでした。さすが、鋭いですね。
でもこのモーツァルト、見れば見るほど織田くんの衣装にそっくりじゃありませんか?
赤い生地に金の飾り縁、胸元のヒラヒラ・・・当時の衣装はどれもこんな風だとも言えますが、参考にした可能性は大きい気がします。

余談ですが、『フィガロの結婚』ではなく『セビリアの理髪師』だった理由を私なりに考えてみたのですが、おそらくトリノオリンピックを意識してのことではないでしょうか?
オリンピック出場の可能性を信じて、オーストリアのモーツァルトではなくイタリアのロッシーニを選んだのかなと。
Commented by りんご at 2006-08-23 18:59 x
最後に、スコット・ハミルトンの『セビリアの理髪師』を。
時々、織田くんをソコット・ハミルトンのようだと評する方を見かけますよね。
織田くんの『セビリア』も楽しかったですが、ハミルトンのもおもしろいですよ。
http://www.youtube.com/watch?v=PLcSQALlme4&mode=related&search=

それでは、本当にありがとうございました。
また疑問が沸いてきたらNOMA-IGAさんに頼っちゃおうと思います!よろしくお願いします♪
Commented by NOMA-IGA at 2006-08-23 20:39 x
こんばんは!
りんごさんの疑問の経緯、くわしく書いてくださってありがとうございます。なるほど、なるほどと思いながら読みました。やはり、ヘルマン・プライのフィガロ姿は鮮烈ですよね。「セビリアの理髪師」のフィガロというと、私もほとんど自動的に、あの姿を思い浮かべていました。

トリノ五輪を意識してロッシーニというのは、気がつきませんでしたが、そうなのかもしれないですね。もしも織田選手もトリノ五輪に出場していたら、「フィガロの結婚」→「セビリアの理髪師」の間違いが、もっと早く明らかになっていたでしょうにね。どう考えても、イタリア人ならすぐに気づくでしょうから。

あと、モーツァルトの赤い上着姿は、実は1年前にザルツブルグに行ったとき、いやというほど目にしたんです。というのは、おみやげ物に「モーツァルトチョコレート」というのがあって、おみやげ物屋さんの前には必ず、赤い衣装を着たモーツァルトの等身大の看板が立っていたもので。(^^;;; 

ハミルトンの動画のご紹介、ありがとうございます。楽しい演技ですね~。
私のほうこそ、曲を聴き分けられないことが多いので、困ったときにはぜひ力を貸してくださいませ。
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