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「氷艶」、見てきました。私が行ったのは5月22日(月)の夜公演。千秋楽にこだわったわけではなく、平日のほうが行きやすかったので、こうなりました。すでに大勢の方が感想や観劇レポを書かれていることだし、私はのんびりと、自分なりに感じたことを書いていきたいと思います。
すでにtwitterでもつぶやいたのですが、今回の「氷艶」、ザルツブルク音楽祭2006の「魔笛」の演出を思わせるところがありました(以下に動画を貼り付けておきますね)。まず、大蛇が出てくるところ。「魔笛」に大蛇はつきものですが、おもちゃのヘビなどでお茶を濁す演出もあるのに、ザルツブルク音楽祭2006ではちゃんとした大蛇が登場します(このあたり)。 それから、なんて言いましたっけ、毛振り? 白い髪の毛をぐるぐる振り回す芸がありましたよね。あれがこの「魔笛」にも出てきます(このあたり)。さらに、宙に浮かんで踊る人々も出てきます(このあたり)。具体的に思いつくのはこの程度なのですが、衣装(夜の女王と3人の侍女を除く)やら小道具やらの色合いが、なんか似てるなと感じました。 * …というふうに、「氷艶」を見てザルツブルク音楽祭2006の「魔笛」を連想したことに加えて、フィギュアと歌舞伎の融合、和太鼓の生演奏、鮮やかな衣装や立ち回りなど、エンターテイメント性満載の「氷艶」の趣向そもののがオペラを初めて見たときの楽しさ、わくわくする感覚を思い出させました。そんなわけで、私の「氷艶」の感想は、オペラと対比させながら綴ってみようかなと思います。といっても、ちゃんと構成を立てているわけではなく、行き当たりばったりに書き進めるので、こじつけのようになってしまうかもしれませんが…。 * 私が初めてオペラを見たのは、前世紀の終わりごろ。ベルリン・ドイツ・オペラの来日公演「タンホイザー」でした。それまでオペラには何の興味もなく、映像で見たことすらない状態でした。クラシック音楽にしても、テレビのCMだとか、それこそフィギュアのプログラムだとかで、断片的に流れてくるのを聴く程度。全体を通して聴くのは大変そうだし、堅苦しいイメージを持っていました。ところが・・・ 初めて見るオペラは、予想以上に楽しかった。生で聴くオーケストラの演奏、歌手たちの歌の迫力、華やかな舞踏、カラフルな衣装や舞台装置。いろんなものが舞台にあふれ、「うわあ、サーカスみたい!」と思ったのを覚えています(←いや、サーカスだって生で見たことはないんですけど)。 今回の「氷艶」も、それと同じようなワクワク感がありました。スケーターに、歌舞伎役者に、和太鼓に。複数のジャンルが氷上で融合し、1+1+1=3ではなく1+1+1<3…いえいえ、もしかしたら1+1+1=∞ にもなるような多彩なエンターテイメント性。歌舞伎の人たちがリンクを滑っていることに感激し、フィギュアの技が立ち回りに向いていることに新鮮な驚きを感じ(特にバタフライ!)、見るものを楽しませる魅力にあふれたイベントでした。 それともう1つ、私にとっては、オペラを好きになったときと共通するうれしいポイントがありました。それは・・・ * (↑)もったいぶった書き方をしてごめんなさい。オペラを好きになったときと共通する「氷艶」のうれしいポイント、それは、ストーリーがあったこと。オペラでは歌(歌詞)によってストーリーが展開していきますが、「氷艶」ではその役割を台詞が果たしてくれました。「なあんだ、そんなこと」と思われるかもしれませんが、私にとっては見逃せないポイントだったりします。 というのも、オペラにハマってしばらくしたころ、バレエの案内が送られてきたので、「この分だとバレエも好きになっちゃうかも」と思いながら、見に行ったことがあったんです。でも、バレエはそれほどじゃなかった。1回見て、「まあいいかな」と思い、それっきり。後になって考えると、ストーリーがない…というか、あるにはあるけれど、わかりやすい形(歌詞や台詞。要は言葉)で提示されないところが、私には入り込めない理由だったのではないかと思います。見ていてストーリーが伝わってこないと、感情移入もしづらいし。 その点、「氷艶」はよかった! 歌舞伎役者さんたちは、さすが「役者」ですね。あの独特の台詞の節回し(というのかな?)、素晴らしかったです。個人的には、宙吊りや毛振りよりも台詞にいちばん惹かれました。あれって、オペラ歌手にとっての歌に匹敵するかも。普通のお芝居の台詞だと、「現実にはこんなふうにしゃべらないよねえ」と感じてしまうところもあるけれど、それが歌舞伎となると、現実離れしているところにかえって「芸」が感じられました。 * 歌舞伎役者さんたちの台詞の中でも、岩長姫にはぞくぞくしましたねえ。きれいなものほど汚してみたい、云々。うわああ、そうよねええ~。悪の魅力でカッコいいったら。皆さんそうだったようですけど、私も内心、「義経をもっといじめて~」などと思っておりました 岩長姫の台詞は女性としてのものですが、演じているのが男性だから、素直にこちらに届いてきたようにも思いました。同じ台詞を女性が言ったら、どうだったか。よほど役になりきらなければ陳腐になりそうだし、聞くほうとしてはちょっと反発も感じたのではないかしら。逆のケースだけど、宝塚は女性が男性の役をやるから、あそこまでカッコよく演じられるんですよね、きっと。男性がそのまま演じたら、ちょっと恥ずかしく感じてしまいそう。ぞくぞくするような岩長姫の台詞は、男性が女性を演じる歌舞伎ならではの魅力が発揮されたもののように思いました。 ちなみに、オペラの場合は、登場人物が宝塚ふうのことを口にしても、歌だから抵抗なく聞けるのかなと思います。ただ、オペラに出てくる男性って、意外とへなちょこが多いから、宝塚みたいにカッコいい男性はあまりいないんですよね。 * そんなわけで、歌舞伎役者さんたちの台詞にはぞくぞくしましたが、惜しむらくは、台詞は生じゃなかったこと。あれがもし生だったら、もっとぞくぞくしただろうな(その点、歌も演奏も生で聞かせるオペラの迫力はすごいです。あるいは、フィギュアで氷の削れる音、ジャンプを着氷するときの音なんていうのも、生ならではの迫力ですよね)。 「氷艶」で歌舞伎に目覚めたフィギュアファンも多いようですが、私も興味を持ちました。ああいう台詞をぜひ生で聞いてみたいな。 * ちょっとずつ、のんびり書いていたら、案の定、まとまりのない内容になってしまいました(汗)。気がついてみると、「氷艶」を見に行ってから、すでに2週間以上。だんだん記憶が薄れてきたのが悲しい~。ぜひぜひ映像が見たいです。そもそも、私が見た席は1階席のすごーく上のほうで、細かいところが見えていなかったので、アップで見てみたいところもたくさんあるんですよね。テレビで放送するか、商品化してほしい。お願いします~! Mozart - DIE ZAUBERFLÖTE - Salzburg 2006
by noma-igarashi
| 2017-06-07 19:12
| フィギュアスケート
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