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映画「帰ってきたヒトラー」を見てきました。ほんの1週間前まで、まったく何の知識も持っていなかったのですが(そういう映画が公開されること自体知らなかった)、公開当日の金曜日(6月17日)の夕刊に紹介記事が載っていて、俄然、興味を持ちました。そんなわけで、私にしては珍しい素早さで、翌水曜日、割引のあるレディースデーに見てきました。 たいしたことは書かないですが、「ネタバレはいっさいイヤ!」という方もいらっしゃるかもしれないので、これ以降は「続きを読む」に畳んでおきますね。 映画の内容をざっと説明すると、アドルフ・ヒトラーが現在のドイツにタイムスリップ(どうやら最後の日に地下壕でタイムスリップしたようです)。テレビ局をクビになったばかりで起死回生を図る若者に見いだされ、ヒトラーそっくりのお笑い芸人としてテレビに出演し、人気者になってゆく--というお話。 「笑うな危険」というキャッチフレーズのとおり、おおいに笑えます。YouTubeの「総統閣下」シリーズでおなじみのシーンも、終盤になって思いがけない形のパロディで出てきて、このシーンでいちばん笑いが起きていたように思います。でも、このシーンからの展開がいよいよオソロシイ・・・ 2012年に発表された風刺小説の映画化だそうで、本国ドイツでは昨年10月に年に公開。これがアメリカ映画なら、日本でももっと早く公開されたのでしょうけど、今、この時期(参院選の直前)に公開されたのは、悪くなかったのでは。少なくとも私は興味を持ったし、今の日本の状況を重ね合わせて、あれこれと考えさせられました。 安倍総理が情熱を傾けている憲法改正。選挙では争点にするのを避けていて、あまり話題にならないからピンとこないかもしれないですが、改憲勢力が参議院でも3分の2以上の議席を取ったら、必ず手をつけてくると思います。もちろん、国会議員だけで勝手に変えられるわけではなく、国民投票が実施されますが。 ただ、与党が変えたがっているわけだから、それこそ28年前に創価学会婦人部が出版したというこのマンガみたいに、改正した場合のいいところばかりをどんどん宣伝して(皮肉な話ですよね、28年後の今は公明党が憲法改正に肩入れしているわけですから)、賛成票を増やそうとしてくると思います。そうなったら、人々の判断がどうなるか。そこまで自体が進む前に、改憲への動きを食い止めたい。それが今度の選挙の持つ意味だと思います。
by noma-igarashi
| 2016-06-26 14:30
| 映画・TV・本など
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