111.31KV620日記


オペラ、フィギュアを中心に、そのとき興味のあることがらを話題にしています。
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吉田修一『太陽は動かない』

吉田修一『太陽は動かない』を読みました。
わざわざ感想を書こうと思ったのは、この小説に対して、少し前に読んだ東野圭吾『天空の蜂』と同様のことを感じたから。つまり、3.11(というより原発事故)を経験したからこそ、しみじみと感じ入るところの多い小説でした。

太陽は動かない

吉田 修一 / 幻冬舎


『天空の蜂』では原発(高速増殖炉)が主役でしたが、この小説の主役は、宇宙太陽光発電という新しい発電技術。この発電システムが実用化されれば、原発も海底油田も目じゃないほどのエネルギーと利益が得られる! というので、産業スパイが暗躍し、国家の陰謀が渦巻き、これでもかというほどアクションシーンが繰り広げられ…という息もつかせぬ展開。

奥付によると、この小説の刊行は2012年4月。原発事故を目の当たりにして、アイデアがむくむくと湧いてきたのかしらとも思いましたが、こちらのレビューによると、構想自体は3.11より前にできていたらしいです(そのほうがびっくりだけど)。

原発など時代遅れになってしまうような発電システム。本当にそんな技術が実用化されるといいな。試しに、ウィキペディアの宇宙太陽光発電」のページをリンクしてみます。

あと、今のこの時期に読むことでしみじみとうなずいてしまった具体例として、以下のようなセリフもありました。
「いったん始まった巨大プロジェクトを白紙に戻すことが日本でどれほど難しいか、お前にだって分かるだろ。首を突っ込んだ政治家や企業は、たとえほかに最良のものが出てきても、計画は中止しない。どんな手を使ってでも自分たちの方を推し進めていく」

この小説、続編もあるんですね(↓)。今度ぜひ読んでみたいです。

森は知っている

吉田 修一 / 幻冬舎


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by noma-igarashi | 2015-07-22 23:49 | 映画・TV・本など | Trackback | Comments(0)
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