111.31KV620日記


オペラ、フィギュアを中心に、そのとき興味のあることがらを話題にしています。
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題詠blog2011参加作品(五十嵐きよみ)

題詠blog2011に投稿した100首を「続きを読む」にまとめました。改めて読み返してみると、打率1割という感じの出来で、我ながらがっかりしてしまいます(汗)。ここ数年、題詠blogを開催しているから、どうにかこうにか歌も詠めている――という状態が続いておりまして、詠まないよりはマシだとしても、もう少しモチベーションを高めなければなあ…と反省しきり。

例年通り、オペラや小説の大枠を借りて、登場人物になったつもりで詠んでいきました。今年の題材はヴェルディのオペラ「ドン・カルロ」です。ただ、スペイン王家の人々になりきるのはさすがに無理があると思い、それぞれの人物の性格や雰囲気を念頭に置き、彼・彼女が現代に生きていたらこんな歌を詠むのでは、と想像しながら詠んでいきました(数首、例外あり)。また、過去の参加作品はオペラや小説のストーリーに沿っていましたが、これも少し無理があると判断して、今回は採用していません。詠む前は、エボリ公女(Eboli)になりきるのが面白いのではないかと想像していたのですが、いざ詠んでみると、エリザベッタ(Elisabetta)の歌がいちばんいい雰囲気で詠めたかなと思います。



001:初
恐れつつ心をまるごと奪われた初めて海を目にした夏に  Elisabetta

002:幸
絶え間なくレースを広げゆく波に問いたい人魚姫の幸せ  Elisabetta

003:細
か細くてたちまち風にさらわれる叶うあてなき祈りの声は  Elisabetta

004:まさか
ポケットの右には「まさか」左には「やはり」が同じ重さでひそむ  Carlos

005:姿
あらためて一から出会い直したい互いに鳥に姿を変えて  Carlos

006:困
生か死か苦悩しているときでさえ眼鏡が曇れば普通に困る  Carlos

007:耕
猜疑心などとは無縁の清やかさ水耕されて咲くヒヤシンス  Eboli

008:下手
歌うのはセイレーンより下手でいい身軽に踊れるほうが嬉しい  Eboli

009:寒
うそ寒い言葉を重ねたくちびるにふだんより濃く紅を引きゆく  Eboli

010:駆
身をかがめ駆け出す前の静寂を背負う横一線の走者ら  Rodrigo

011:ゲーム
神の目が見下ろすゲーム盤上に駒の一つとして立っている  Rodrigo

012:堅
式典の堅苦しさをまぎらわす来賓たちを野菜に見立てて  Rodrigo

013:故
雷鳴を天の戦士の雄叫びと聞いたか故事の英雄たちは  Filippo

014:残
大勢でいるのにひとり楽しげな歌の輪からも取り残されて  Elisabetta

015:とりあえず
動揺をごまかすためにとりあえず空咳をして言葉を探す  Elisabetta

016:絹
まち針のあふれる色に囲まれて絹針一本りんとして立つ  Elisabetta

017:失
見つけたと思った途端に見失う一度はつかんだ手のぬくもりを  Carlos

018:準備
生きるとは死にゆく準備 吹く風にあらがう木々の声を聞きおり  Carlos

019:層
乱層雲ひくく垂れ込め永遠にやむことのない雨よ、降り出せ  Carlos

020:幻
幻想が崩れるように溶けてゆくコーヒーカップの上のクリーム  Eboli

021:洗
ジーンズの嵩の高さに腹を立てうなりを上げている洗濯機  Eboli

022:でたらめ
でたらめに口ずさむ歌ドーナツのドを鈍感な恋人のドと  Eboli

023:蜂
息を詰め蜂の唸りが過ぎるのを待つ 棘のある言葉に耐える  Rodrigo

024:謝
穏かに目覚めたというそれだけに感謝を捧げたい朝がある  Rodrigo

025:ミステリー
ミステリー小説ならば最後にはすべて疑問が解かれるものを  Rodrigo

026:震
低音で咎めるように震え出すこっそりふれたとたんに弦は  Elisabetta

027:水
張りつめて水のしずくが落ちてゆくさま思いつつ発する言葉  Elisabetta

028:説
正確な数字を連ねられるより笑顔ひとつに説得される  Elisabetta

029:公式
公式に名を冠された数学者 単位で呼ばれ続ける科学者  Carlos

030:遅
カッコウの鳴き声ひとつぶん遅れ重なり合ってゆく輪唱は  Carlos

031:電
黙り込み切るに切れない真夜中の電話に遠くサイレンの音  Carlos

032:町
口髭はいかめしいより懐かしい町の名士といった風情で  Eboli

033:奇跡
新聞が奇跡を報じる背景に助からなかったあまたの命  Eboli

034:掃
ヘアピンを吸ってしまった掃除機のように突然泣き叫べたら  Eboli

035:罪
人間の罪とは無縁に咲いている見渡す限りシロツメクサは  Rodrigo

036:暑
暑がりの姉、寒がりの妹の会話はたまにちぐはぐになる  Elisabetta

037:ポーズ
ドガの絵に少女は踊る白鳥が羽ばたくさまを模したポーズで  Elisabetta

038:抱
うわべだけ大人になって宿題を抱えたままでたそがれてゆく  Carlos

039:庭
もどかしい近さ遠さのしあわせは隣家の庭に咲いている花  Carlos

040:伝
泣き顔が混じっていても幸福が伝わってくる家族の写真  Carlos

041:さっぱり
私にはさっぱりよさがわからない泣ける話が持てはやされる  Eboli

042:至
伝えきれなかった言葉が溢れ出し至るところが風のにおいだ  Carlos

043:寿
水のこと火のことあるいはこの星の寿命のことを考えている  Rodrigo

044:護
自己弁護ばかりしている舌先にねっとりとした果実の甘さ  Rodrigo

045:幼稚
対等に親と話せぬもどかしさいつも幼稚な物言いになる  Carlos

046:奏
ヒロインの咳き込む声を潜ませる「トラヴィアータ」の前奏曲は  Elisabetta

047:態
無意識の媚態のようで飾られた百合の向きだけそっと動かす  Elisabetta

048:束
果たされるあてもないまま100,000年先の誰かとかわす約束  Elisabetta

049:方法
真実と嘘を見分ける方法を知りたくもあり知りたくもなし  Carlos

050:酒
深酒を悔やんだことを日暮れには忘れるヨウニ忘レラレタラ  Carlos

051:漕
懸命に漕いでも同じ場所ばかり回り続ける僕の小舟は  Carlos

052:芯
真ふたつに梨を切るとき包丁に伝わってくる芯の手ごたえ  Eboli

053:なう
(王宮の夜の庭園なう!)顔をベールで隠して恋人を待つ  Eboli

054:丼
丼と茶碗ぐらいのソプラノとテノール歌手が並んで歌う  Eboli

055:虚
現実と虚構の壁が決壊しこの惑星がおぼれてしまう  Rodrigo

056:摘
笑ったり耳打ちしたり少女らは「きのこの山」を摘み取りながら  Elisabetta

057:ライバル
次々と魔球をひっさげやってくる野球漫画のライバルたちは  Rodrigo

058:帆
今日聞いたそのひとことを帆に受ける海風として先に進もう  Elisabetta

059:騒
下巻では人騒がせな脇役が主役になっているかもしれず  Elisabetta

060:直
目を閉じて聴くピアノ曲ゆっくりと素直な気持ちを取り戻すまで  Elisabetta

061:有無
「無」に○を並べる徳の有無を問う天国行きの申込書に  Filippo

062:墓
ひとびとは抗う力を失って墓標のようにたたずんでいる  Rodrigo

063:丈
ウェストを揃って二回折り曲げた女生徒たちのスカートの丈  Eboli

064:おやつ
すかんぽがおやつだったと叔父がまたいつもの昔話を始める  Elisabetta

065:羽
寄せ返す波のレースの縁取りの羽衣 誰も身にまとえない  Elisabetta

066:豚
つぎつぎと崖から海へ身を投げる豚を数えて眠りにつこう  Rodrigo

067:励
質問が通じたことに励まされカタカナ英語をさらに繰り出す  Carlos

068:コットン
コットンは日向のにおい取り込んだ洗濯物に顔をうずめる  Elisabetta

069:箸
幸せはささやかなほどいとおしい箸からこぼれてゆくうずら豆  Elisabetta

070:介
一枚の上着を傘にして駆けるふたりで「介」の字になりながら  Carlos

071:謡
童謡の詞に隠された残酷さ生(あ)れては消えてゆくシャボン玉  Eboli

072:汚
解決のつかない悩みは脇に置き雨に汚れた靴下を脱ぐ  Elisabetta

073:自然
不自然な花形満の髪型も昭和を埋めるピースのひとつ  Rodrigo

074:刃
錆びついた剃刀の刃を取り換える 陳腐になった言葉を捨てる  Rodrigo

075:朱
平凡な名前に飾りをつけるごと鮮やかな朱の印鑑を押す  Elisabetta

076:ツリー
クリスマスツリーを浮かび上がらせるひときわ高きビルの窓々  Elisabetta

077:狂
手探りで明日をめざす人の群れ磁石がすべて狂った国で  Rodrigo

078:卵
ダリの絵の卵が割れてこぼれ出す終わることなきくすくす笑い  Eboli

079:雑
ツイートの流れの中を雑踏に揉まれるようにさかのぼりゆく  Rodrigo

080:結婚
家系図が迷路のように込み入ったスペイン王の結婚回数  Carlos

081:配
ぎこちなく「第九」を歌う 配られたカタカナ書きの歌詞を見ながら

082:万
懐かしい昭和のにおい引き出しの奥から万年筆が見つかる  Elisabetta

083:溝
排水溝を伝って海まで届くなら指輪をひとつ流してみたい  Elisabetta

084:総
総論の先の各論 わかり合う努力がたまに面倒になる  Carlos

085:フルーツ
ドロップをフルーツ味から舐めてゆくチョコ味だけが最後に残る  Elisabetta

086:貴
精いっぱい兄貴ぶりたい少年の頼もしいよりかわいい身振り  Elisabetta

087:閉
猫が目を閉じている間にゆっくりと小春日和の午後が過ぎゆく  Elisabetta

088:湧
アイデアが湧いてこなく消しゴムを投げたり背筋を伸ばしてみたり  Eboli

089:成
ひらがなで成り立っているあこがれをどうか漢字に置き換えないで  Elisabetta

090:そもそも
そもそもは何日だったか海の日はできてほどなく移動を始める  Rodrigo

091:債
国債のニュースばかりが目に入る「債」のお題に苦労する日に

092:念
丹念に組まれた音符を解きほぐしピアノの上を滑る指先  Elisabetta

093:迫
人の名をフランス風に読み上げる何とはなしに迫力不足  Eboli

094:裂
破裂したあとの風船 勢いでぶつけてしまった言葉を悔やむ  Carlos

095:遠慮
無遠慮な目つきを向けてくる人に気づかぬふりで前だけを見る  Elisabetta

096:取
感情は扱い方が難しい 揺すった箱から取り出すケーキ  Elisabetta

097:毎
毎試合一喜一憂する人の話につきあい重ねるグラス  Eboli

098:味
いつまでも薄荷の味が消えなくて言いたいことが口に出せない  Elisabetta

099:惑
鼻歌に口ずさむ人いることに戸惑う調子はずれの「君が代」

100:完
文章は「了」映像は「完」の字で締めくくるのが似合うと思う
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by noma-igarashi | 2011-12-05 21:17 | 題詠100参加作品 | Trackback | Comments(0)
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