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新国立劇場「トリスタンとイゾルデ」 公式サイト
2010年12月28日(火)17:00開演 新国立劇場 3階1列30番台 指揮:大野和士 Ono Kazushi 演奏:東京フィルハーモニー交響楽団 トリスタン:ステファン・グールド Stephen Gould マルケ王:ギド・イェンティンス Guido Jentjens イゾルデ:イレーネ・テオリン Iréne Theorin クルヴェナール:ユッカ・ラジライネン Jukka Rasilainen メロート:星野 淳 Hoshino Jun ブランゲーネ:エレナ・ツィトコーワ Elena Zhidkova よかった! 寝なかった! 誉めて! …と真っ先に報告したい「トリスタンとイゾルデ」でした。(^^;;; よかったですよ。約6時間(45分×2回の休憩含む)、たっぷり楽しめました。前にベルリン国立歌劇場の来日公演を見たときは、幕ごとに1回ずつ、合計3回うたた寝をしてしまったのですが(汗)、今回はおかげさまで一度も寝ずに済みました。ベルリン国立歌劇場の公演に比べると、演出に動きがあったことがいちばんの理由ではないかと思います。何せ、ベルリン国立歌劇場の舞台は、天使の背中やお尻の上で歌手たちが歌うばかり(こんな舞台でした)。あらかじめストーリーを知っていないとどういう場面なのかわからないし、とにかく動きがないから、自然と眠気を誘われてしまいました。一方、今回の新国の舞台はというと、ストーリーに合った舞台セットが幕ごとにしつらえられ(舞台写真はこちら)、登場人物も場面に応じて演技していたので、視覚的に刺激がありました。これだけ長いオペラなのだから、やはり多少は動きがないとツライです。 歌手もなかなかよくて、聴かせてくれました。トリスタン役のステファン・グールドは、昨シーズンの「オテロ」でタイトルロールを演じていた歌手ですね。こんなにうまい人だったかしら。ちょっと驚きました。「オテロ」のときは、「まあこんなものかな」という程度の感想だったのですが、今回はとてもよかったです。カーテンコールでも、彼がいちばん大きな拍手を受けていたのでは。プロフィールを見ると、トリスタンを歌うのは今回が初めてなのだとか。当たり役になるかもしれないですね。 イゾルデも悪くなかったですが、この役はベルリン国立歌劇場のワルトラウト・マイヤーがよかったので、比較すると「まずまず」というところ。個人的には、イゾルデの侍女ブランゲーネのほうが気に入りました(ソプラノとメゾを比較するのもどうかとは思いますが)。 マルケ王は、主役2人と同等の力量が求められる役柄だと思いますが、今回はちょっと及ばなかったかもしれません。というか、この役もベルリンで聴いたルネ・パーぺがよかったので、主役2人ではなく、そっちとの比較になってしまっているかもしれませんが。思うに、このお話の中でいちばん悲劇的なのは、トリスタンでもイゾルデでもなく、マルケ王なのではないでしょうか。マルケ王という役柄は、王としての威厳と同時に、その悲哀が十分に表現されていないと物足りない。その意味では、ルネ・パーペのマルケ王も、すこーし物足りなかったような気もしますが、今回のマルケ王は、威厳も悲哀も9割…いや、8割程度だったかなあ。いつか、しみじみと感情移入できるようなマルケ王に出会えたらいいなと思いますが、そのためには、この演目を何度も見なければならないわけで、そんな日がくるかどうか、ちょっと疑問ではありますね(汗)。 演奏は、かなりの程度、満足できるものでした。素人なのに、上から目線で申し訳ないですが、どの楽器もすごく気合が入っている感じ。このブログ的に喩えると、渾身のストレートラインステップ、とでもいいましょうか。どの楽器も緩急つけて、場面場面を盛り上げる演奏をしていたと思います。大野さん、もっとたびたび新国で振ってほしいですね。
by noma-igarashi
| 2010-12-30 00:07
| オペラ・音楽
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Trackback(1)
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Comments(6)
Tracked
from オペラの夜
at 2011-01-29 21:16
タイトル : ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」
<新制作プレミエ上演> 2010年12月25日(土)14:00/新国立劇場 指揮/大野和士 東京フィルハーモニー交響楽団 新国立劇場合唱団 演出/デイヴィッド・マクヴィカー 美術・衣裳/ロバート・ジョーンズ 照明/ポール・コンスタブル 振付/アンドリュー・ジョージ トリ...... more
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yunnan
at 2010-12-30 20:04
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NOMA-IGA様、お疲れ様でした!楽しまれたようで、なによりです。
yunnan的には「動きが少ないな~」と思った演出も、この演目では動きがある方なのですね。勉強になります。 トリスタン役、歌も演技もかっこよかったですよね。個人的には、クルヴェナールとブランゲーネも凄く好きでした。主に仕える切なさ・・・常に愛し、一心同体、そんな彼らの思いが胸を打ちました。 オケ「渾身のストレートラインステップ」まさにそういう感じでした!!大野さんの作る音楽に、そして歌手に渾身で応えている、という感じ。オケも最初から気合いが入っていて、集中してましたよね。6時間もつかしら、と心配したのですが、最後まで力を出し切ったストレートラインとでもいいましょうか。 そういえば、私の隣の女性は、座布団を持ち込んでいらっしゃってて、フィギュア観戦と同じだあ、と思った次第でした。
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NOMA-IGA
at 2010-12-31 10:23
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>yunnanさん
こんにちは。「トリスタンとイゾルデ」、おかげさまで楽しんできました。 ネットを巡ってみたところ、誉める人もいれば、酷評の人もいましたが、いずれにしても評判になっていて、年明けの公演のチケットが高騰しているらしいです。 海外の歌劇場までひっくるめれば、もっとうまい演奏の公演がたくさんあるのでしょうけど、それを言い出せばきりがないし、私としては満足でした。何より、苦手だと思っていた演目を楽しめたことがうれしかったです。 「トリスタンとイゾルデ」は、生で見たのが2回、DVDで見たのが1回ですが、総じて動きが少ないように思います。独白と会話でストーリーが説明されることが多くて、その間はずーっと動きが止まっているし。ワーグナーとしては、歌と演奏をじっくり聴かせたいという狙いだったのでしょうかね。2人の出会いのところから実際に演じてくれれば、もっと感情移入しやすいのになあ…と、見るたびに思います。
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desire_san at 2011-01-09 22:55
初めて訪問させていただきます。
興味ある内容心ひかれて書き込みさせて頂きました。 私もずっと上演を待っていた作品だつたので、ワ「トリスタンとイゾルデ」を生の舞台で鑑賞できました。 ブログのご感想、大変共感いたしました。ほんとうに良かったと思います。 私も、ブログに「トリスタンとイゾルデ」の感想やワーグナーの音楽について書きましたので、ぜひ読んでみてください。 http://desireart.exblog.jp/11874692/ ご意見、ご感想などをブログにコメントを書き込んでくださると感謝です。
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NOMA-IGA
at 2011-01-10 10:14
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こんばんは。
歌手に関するご意見、ほぼ同感です。記事を書き終えてから 他所様のブログを回りましたが、歌手の評判は皆さんほぼ同じで、 ただテオリンさんの声が嫌い、と云う人は多いようです。 しかし、僕も先の見えた人生、あと何回トリスタンを観れるのやら…。
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NOMA-IGA
at 2011-02-01 20:36
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>Pilgrimさん
こんばんは。TBとコメントありがとうございます。 いつもPilgrimさんのブログの感想を参考にさせていただいています。 苦手としている演目で、感動を味わえたのは貴重な体験でした。 びわ湖ホールの録画は、ちょっと不安も頭をもたげてきたので(汗)、最初にいいところだけ見て、あとは少しずつ頑張ってみます。
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