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新国立劇場「影のない女」 公式サイト
2010年5月26日(水)18:00開演 新国立劇場オペラパレス 3階2列40番台 指揮:エーリッヒ・ヴェヒター Erich Wächter 演奏:東京交響楽団 皇帝:ミヒャエル・バーバ Michael Baba 皇后:エミリー・マギー Emily Magee 乳母:ジェーン・ヘンシェル Jane Henschel バラク:ラルフ・ルーカス Ralf Lukas バラクの妻:ステファニー・フリーデ Stephanie Friede 25分ずつの休憩を2回挟んで、ほぼ4時間。長いオペラでした。あらすじは、こちらでご確認いただけますが、会場でもらったチラシによると、次の通り。 霊界の王カイコバートの娘は皇帝と結婚し、皇后となった。しかし、人間ではない皇后には影がなく、子どもを宿すことができない。そのままだと掟により3日後に皇帝が石と化してしまうため、皇后は乳母とともに人間界に下り、染物師バラクの妻から影を奪おうとする。結婚生活に不満を持ち、子どもを産もうとしないバラクの妻は、乳母がしかけた誘惑に負け、影を手放そうとする。良心の呵責を感じる皇后。バラクと妻は試練を経て、互いへの愛を確認する。皇帝は石になりかけるが、バラク夫妻の愛に心を打たれた皇后はバラクの妻から影を奪うことを断念。そのとき、皇后は影を得て、二組の夫婦は真実の愛で結ばれる。 …と書いても、実際に見てみないと、ピンとこないですよね。私自身も、とにかく初めて見る演目だったので、第1幕は全体的な流れをつかむことに集中しました。ストーリーはどのように進んでいくのか、曲はどういう雰囲気なのか。前者については、登場人物の1人に感情移入すれば追いかけやすいもの(小説でもそうですよね)。最初は皇后に気持ちを寄り添わせるといいかなと思ったのだけど、第1幕では、人間界に降りていってからはほとんど活躍しないので、今ひとつ。では、人間界のほうのヒロイン的存在であるバラクの妻はどうかというと、うーん、どうなんでしょうね、あのキャラクター設定。なぜ彼女は、夫である染物師のバラクに不満を抱いていたのでしょう? 私、そこが最後までわかりませんでした。夫の兄弟と暮らすのが不服だった?(今ならともかく、昔ならそう珍しいことでもないのでは) 夫と年齢が離れていることが不満? 夫から愛されているという実感がない? でも、バラクは威張り散らすタイプの夫ではないのに、なんだか妻のほうが勝手にヒステリックになっている印象を受け、好感を持ちにくかったです。そんなわけで、第1幕は今ひとつ作品の世界に入りにくく、どう楽しめばいいのか様子見に終始した、というような状態でした。 第2幕からは、第1幕の内容を踏まえてストーリーも進んでいくし、音楽的な聴かせどころもわかりやすくなってきたし、だんだん気持ちが盛り上がっていきました(バラクの妻の不満も、理由はイマイチ納得できなくても、そういう設定なのだと割り切れば、たいした問題ではありません)。客席の反応も、第1幕が終わったときは拍手だけでしたが、第2幕の終了時にはブラボーさんが出現(「ブラボー!」と叫ぶ観客のことをわが家ではこう呼んでいます)。 そして、そのままの勢いで…というより、順調に加速しながら第3幕に突入。皇帝が石になっていくシーンでの皇后の葛藤、苦悩、決意。そして、それに続く歓喜の表現など、とてもよかったです。今回の出演者の中では、皇后役のエミリー・マギーだけDVDで見たことがあり、彼女の歌を聴くのが目当てといえば目当てだったのですが、やっぱりうまかった。演奏も、この場面を効果的に盛り上げてくれました。カーテンコール時に、演奏に対してブーイングしている人もいましたけど、私としては十分満足でした。 ところで、このオペラ、「影のない女」というタイトルだから、皇后が主人公だと思っていたところ、カーテンコールではバラクの妻が最後に出てきました(主要な登場人物では、皇帝→皇后の乳母→バラク→皇后→バラクの妻 という順番だったと思います)。もしかして、バラクの妻が主役? なるほど、もともと影がないのは皇后ですが、彼女も影を手放しかけたわけだから、「影のない女」といえるのかもしれません。ただ、彼女が主役だから最後に登場したというより、歌手の序列(つまり、皇后役のエミリー・マギーよりもバラクの妻役のステファニー・フリーデのほうが格上)という可能性もあるのかなと思ったり。どうなんでしょう?
by noma-igarashi
| 2010-05-30 15:39
| オペラ・音楽
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Trackback(1)
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Comments(4)
Tracked
from オペラの夜
at 2010-06-05 10:30
タイトル : R.シュトラウス「影のない女」op.65
<新製作プレミエ> 2010年5月20日(木)17:00/新国立劇場 指揮/エーリッヒ・ヴェヒター 東京交響楽団 新国立劇場合唱団 演出・美術・衣裳・照明/ドニ・クリエフ 皇妃/エミリー・マギー 乳母/ジェーン・ヘンシェル ...... more
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desire_san at 2010-06-02 11:22
記事を楽しく拝見しました。後半から盛り上がってきて、フィナーレはよかったですね。
私も新国立劇場でR.シュトラウスの「影のない女」を鑑賞してきました。 私の感想などをブログに書きましたので是非読んでみてください。 http://desireart.exblog.jp/10678873/ よろしかったらブログの中に書き込みして下さい。 何でも気軽に書き込んでください。
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NOMA-IGA
at 2010-06-03 08:19
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Commented
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NOMA-IGA
at 2010-06-05 19:04
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>Pilgrimさん
こんにちは! いつもTBとコメントありがとうございます。 エミリー・マギーは、「オテロ」でデスデーモナを演じているDVDを見ました。現代的な演出が今ひとつ好きになれず、あまり繰り返して見ることはないのですが、彼女のデスデーモナは素敵でした。 言われてみれば、「ばらの騎士」のマルシャリンも似合いそうですね~。
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