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by noma-igarashi
| 2024-12-31 23:59
| ノンジャンル
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世界選手権を前に、あれこれと思うところを綴っています。今回は女子についてです。 女子の優勝候補の筆頭は、なんといっても坂本花織選手でしょう。3連覇、いけるのでは? フランスのフォーラム「Passion-Patinage」の順位予想を見ても、今のところ、1位予想は全員一致で坂本花織選手です。 ただ、そうはいっても、何が起きるかわからないのが試合というもの。仮にですよ、仮にコンボの1つ目で転倒し、リカバリーできず(彼女はコンボを後半にまとめていますからね)、そのコンボの点数がほとんど入らないなんてことになったら、優勝を逃してしまう可能性もないとはいえない。仮にそんなことになったとして、では、誰が優勝しそうか。 「やだもう。そんな不吉な予想をせずに、かおちゃんが優勝して、誰が2位になりそうかという予想をすればいいのに」と思われるかもしれません。ただ、私としては、かおちゃん優勝なら、誰が2位でもOKなんです。可能性がありそうな選手はたくさんいますよね。誰が銀メダリストになってもうれしい。 しかし、かおちゃん以外の誰かが世界女王になるとしたら、そこまでこだわりなく「誰でもOK」という気持ちにはなれないんです。やはり、「世界女王にふさわしい選手に優勝してほしい」と思ってしまうので。女王としての風格がある選手、これまでずっと頑張ってきた選手が金メダリストになったらうれしいです。逆に、初出場だとか、ジュニアから上がってきたばかりだとかいう選手が幸運に恵まれて優勝したら、そのために苦労することもありそうで、ちょっと心配になりそうです(例えばトリノ五輪シーズンの世界女王とか。もう18年も前になるんですねえ…)。 とまあ、世界女王に関してはそんなこだわりを持ってしまうわけですが、私としては、ルナ・ヘンドリックス選手(ベルギー)だったら一番うれしいです。アンバー・グレン選手(米国)でも同じぐらいうれしいなあ。どちらの選手も、SP・フリーともにパーフェクトで滑れれば、かおちゃんがミスするという前提がなくても、十分対等に闘えそうですよね。 去年の銀メダリストのイ・ヘイン選手(韓国)は、今シーズンはボロボロの状態だけど、それだけに優勝したら「よかったなあ」と思いそうです。イザボー・レヴィト選手(米国)もそうですよね。シーズン序盤はよかったのに、ファイナル以降、苦戦しているので。 ニーナ・ピンザローネ選手(ベルギー)やキム・チェヨン選手(韓国)だったら、どうだろう、「同じ国の先輩より先に女王になっちゃったのか~」という気持ちは抱くかな? でも、どちらもいい演技をする選手だから、まともに闘っても侮れないですよね。 名前を上げるのが後回しになりましたが、日本の千葉百音選手、吉田陽菜選手だって可能性は十分ですよね。かおちゃんを越えるのが日本の選手なら、もちろんすごくうれしいです! こうして名前を挙げていってみると、女子も男子と同じぐらい…いやいや、男子以上の激戦になりそうですね。かおちゃんが頭一つ抜け出してはいるものの、試合では何が起こるかわからないと思うと、誰が優勝してもおかしくない状態です。なんてこったい、女子は男子より落ち着いて観戦できるかなと思っていたけど、やっぱりはらはらドキドキしそうです。
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by noma-igarashi
| 2024-03-19 16:50
| フィギュアスケート
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世界選手権を前に、各カテゴリーについて思うところを書いています。今回はペアを取り上げます。 またも、フランスのフォーラム「Passion-Patinage」の順位予想を引き合いに出すと、2人目までのペアの予想は以下のようなものでした。 1. Metelkina/Berulava 2. SD/Deschamps 3. Conti/Macii 4. Hase/Volodin 1. Stellato-Dudek/Deschamps 2. Conti/Macii 3. Hase/Volodin 4. Miura/Kihara 1人目の予想を見たときは、「あれ? この人、りくりゅうを忘れてるよ。今シーズンはほとんど試合に出ていなかったとはいえ、ディフェンディングチャンピオンを忘れないで~」と思っていたんです。 しかし、2人目の予想が投稿されてみると、そこではりくりゅうは4位。ということは、1人目の人も、忘れたわけではなくて5位以下と予想したのかも? えええ~? 仮にもディフェンディングチャンピオンなのに、4位とか5位以下とか、ちょっとひどいじゃないですかああ! 彼らがメダルを取れないっていうの~!? …とまあ、憤然とすることしきり。 いや、別にヨーロッパ圏の人たちだからといって、アジア圏の選手を軽んじているというわけではないなんですよ。普段であれば、「こんなにりくりゅうを好きでいてくれてありがとう!」と思うことのほうが多いので。フランスでのりくりゅうのファン率、高いです。なのに、こういう予想になっちゃうなんて。 とまあ、そんなふうに思いつつも、少しずつ冷静になってきて、四大陸とユーロのペアの結果を改めて確認してみました。四大陸でりくりゅうが出したスコアは190.77点。それをユーロに当てはめてみると…。ああ~、5位なのか。うーむ。でも、1試合の結果だけで判断しなくてもいいんじゃないの? 去年の成績から考えて、世界選手権ではもっといいスコアを出してくるだろうと予想してもいいんじゃないの? というふうに思うことは思うんですが、ただ、この予想をした2人、男子の予想では自国の選手であるシャオを4位にしてるんですよね。なんとシビアな。確かにファイナルやユーロでの点数はイマイチだったかもしれないけど、GPS初戦のフランス大会では堂々の306.78点。マリニンを押さえて優勝しているのに。 となると、ここは世界選手権できっちり結果を出して、「やっぱりすごい!」「あんな予想をしてごめんなさい」という感想を持つに至らしめればいいのよ、というふうに思うようになりました。 実際のところ、王者のりくりゅうが本調子ではない(と受け取られている)今回の世界選手権のペア、誰が勝ってもおかしくないというか、誰が勝つかわからないというか、混沌としているのは確かですよね。りくりゅうのほかには、四大陸で優勝したステラート=デュデク・デシャン、ユーロで優勝したベッカーリ・グアリーゼ(あっ…! 金メダリストなのに予想に名前が出てこない…!)、昨シーズンの銅メダリストであるコンティ・マチー、今シーズンいきなりGPファイナルで優勝したハーズ・ボロディン、これまた今シーズンいきなり出てきてジュニアと掛け持ちで大活躍のメテルキナ・ベルラバ。 1人目の順位予想は、ジュニアと掛け持ちのメテルキナ・ベルラバを1位に選んでいます。そうなったら、ジュニアとシニアの両方で優勝。それってすごい記録なのでは? 勢いに乗れれば不可能ではないかもしれないけど、うーん、どうだろう。すごく実力のあるカップルだというのは認めつつ、まだ若くて出てきたばかりのカップルなんで、「何をこしゃくな」、とか思いそうではあります。(;^_^A 私としては、りくりゅう以外では、四大陸で優勝したステラート=デュデク・デシャンに頑張ってほしいです。女性のディアナさん、カッコいいですもん。メテルキナ・ベルラバの女性アナスタシアと比べると、片や40歳、片や19歳。なんと、21歳もの年の差が…! こうしてみると、ペアの試合、ドキドキの連続になりそうですね。どのカップルが優勝するにしても、みんな全力を出し切れますように。
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by noma-igarashi
| 2024-03-17 10:13
| フィギュアスケート
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来週はもう世界選手権なんですね。というか、1週間後にはもうペアと女子は世界チャンピオンが決まってるんだ…! アイスダンスと男子もその翌日には決定。そう考えると、にわかにドキドキしてきました。 いつも覗いているフランスのフォーラム「Passion-Patinage」でも、昨夜から世界選手権の順位予想が始まっていました。参加者はまだ2人だけなので、集計結果はもっと間近になってからお届けしたいですが、その順位予想を見ながら、待ち遠しくもドキドキな世界選手権について、思うところを書いてみることにしました。 まずは男子について。「Passion-Patinage」での順位予想(2人分)はこんな具合でした。 1. Kagiyama 2. Malinin 3. Uno 4. Siao(アダム・シャオイムファ) 1. Malinin 2. Kagiyama 3. Uno 4. Siao 1人目は鍵山優真選手を1位、2人目はイリア・マリニン選手(米国)を1位と予想していますね。そこが逆になっているだけで、3位、4位は同じ予想です。3位が宇野昌磨選手、4位がアダム・シャオイムファ選手(フランス)。 ゆまちの評価が高いのは、四大陸の結果が影響しているのだと思います。堂々の300点超え、フランスの人たちもリアルタイムで結果を追いかけていましたから。一方、ショーマについては、NHK杯でqマークがたくさんついてしまったときの印象がまだ尾を引いているような気がします。さらに、自国のシャオは、GPファイナルの予想では断トツの1位でしたが、そこで結果を出せなかったことが響いているように思います。 何にしても、このあたりの顔ぶれがメダル争いを繰り広げそうな気がしますよね。あとは、三浦佳生選手、チャ・ジュンファン選手(韓国)を加えた6人がフリーの最終グループの有力候補でしょうかね? さらに、四大陸やユーロの結果、過去の成績などを参考にすると、ジェイソン・ブラウン選手(米国)、ボーヤン・ジン選手(中国)、ミハイル・シャイドロフ選手(カザフスタン)、アレクサンドル・セレフコ選手(エストニア)、ガブリエレ・フランジパニー選手(イタリア)、ルーカス・ブリッチギー選手(スイス)あたりが虎視眈々と上位を狙っている、という感じでしょうか。 もしも全員がパーフェクトな演技をすれば、優勝は文句なしにマリニンだと思うけれど、そうはいかないことがあるのが試合というもので、ああ、ドキドキしますね。どうなりますか。 それに、全部で何本の4回転が跳ばれることになるかも興味を引かれます。ただ、なんだかもう、計算できないところまで来ちゃった感じがありますよね。試しに去年のワールドのプロトコルを調べたら、きれいに成功したのも乱れたのも含めて、「4」と書かれたジャンプはSP(34人出場)が27本、フリーが40本でした。(*_*) マリニンが4Aを入れてくるだろうから、全種類のクワドが跳ばれそうですが、感触としては4Loがこれまでより少なくなるのでは? 前から、クワドの中でもループは跳びにくそうだなと思っていて、羽生結弦選手が4T→4S→4Loという順番にクワドを習得している隙に、ネイサン・チェン選手が4Fや4Lzを跳ぶようになったとき、「そう来たか、そういう手があったか! そのほうがいいのかも…」と思ったものでした。今シーズン、鍵山優真選手や三浦佳生選手も、かつてはトライしていた4Loを置いておいて、4Fを入れてきていますものね。 クワドの本数、フリーの最終グループだけだったら、予想できそうかな? 「6+4+4+3+3+3=22本」と予想してみます。すご…。ちなみに、去年は16本でした。
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by noma-igarashi
| 2024-03-16 16:06
| フィギュアスケート
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今年から家にいることが多くなり、1カ月に読む本の冊数も少しずつ増えてきました。2月は6冊読むことができました。 津村記久子『水車小屋のネネ』 評価:★★★ (あらすじ) 年の離れた姉妹の理沙(18歳)と律(8歳)は、母親が娘たちより恋人を優先するようになったことで、母親のもとを離れ、2人で暮らし始める。住まいは、理沙が働き始めたそば屋が用意してくれたアパート。そば屋の近くには、そば粉をつくるための水車小屋があり、そこでは「ネネ」という名のヨウム(オウムの一種)が飼われていた。そば屋の夫婦や地域の人たち、そしてネネと接しながら、2人は新しい生活を送り始める。2人の姉妹と周囲の人々との40年にわたる交流を、10年ごとに描き出した新聞連載小説。 ツイッターで噂を聞き、興味を持って読んでみました。この作者は前に短編集に読んだことがあるだけで、長編を読むのは初めてでしたが、どの登場人物にも感情移入しながら、最後まで飽きることなく読み切りました。 不思議な味わいを出しているのが、書名にもなっているヨウムのネネ。長生きする鳥らしく、40年もの年月を描いた本作にずっと登場し続けます。書名の印象から、メルヘンチックなお話なのかとも思っていましたが、非常にリアルで、シビアな現実を描いた作品でした。とても面白かったです。読みごたえのある500頁でした。 (あらすじ) 22歳、大学4年生のホリガイ(175センチ、処女)は、就職も決まり、だるい日常を送っている。拭えない喪失感や劣等感、それでも他者に優しくしようと悩み続ける。ホリガイと彼女を取り巻く若者たちの不器用な日々を描いた著者のデビュー作。 というわけで、津村記久子に興味を持ち、引き続き読んでみることにしました。これがデビュー作なんですね。 この作品も、『水車小屋のネネ』の後で読んだのでなければ、★★★の評価にしてもよかったのかもしれないけど、どうしても比べてしまったので、★★にとどめました。今の若者はこんなふうなのかな。若さというのは、いつの時代でも大変なものだよなあ…と再確認しました。傷つきやすかったり、不器用だったり、欠落感に喘いだり…。若さは大変です。もう二度と若くなりたくないです(ほんと?)。 (あらすじ) 江戸・天明年間、シケに遭って黒潮に乗ってしまった船乗りたちは、不気味な沈黙をたもつ絶海の火山島に漂着した。水も湧かず、生活の手段とてない無人の島で、仲間の男たちは次々と倒れていった。しかし、一人生き残った長平は12年後、ついに生還する。その苦闘の日々を描いたドキュメンタリー小説。 つい先日、この作者の生前の書斎を移築した「吉村昭書斎」というものが地元にオープンしました。オープン前に、Facebookの地元グループでそのことが話題に出て、「開館したら行ってみたいな」と思ったのですが、この作者の本を1冊も読んだことがなかったため、いい機会だと思って読んでみたような次第です。 圧倒されました。「あらすじ」に書いたような内容を、まるで見てきたかのように描き出す想像力と筆力。すごい。この作者の作品も、引き続き何冊か読んでみたいなと思いました(目下、2冊目を読んでいるところです)。 マーギー・プロイス『ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂』 評価:★★★ (あらすじ) 土佐の漁師の次男として生まれた万次郎は、漁のさなかに遭難し、アメリカの捕鯨船に助けられる。鎖国を敷いていた日本には帰れず、アメリカ東部で暮らすことになった。いじめや差別に負けずに生き抜いた少年・ジョン万次郎の史実に基づく物語。 吉村昭『漂流』を読んだ後で、またも、江戸時代に船が難破・漂流する小説。同じようなものを続けて読まないほうがよかったかなという気もしましたが、読み始めてみると、だいぶ雰囲気が違っていて、すんなり入り込めました。 本作は、漂流したその先――万次郎がアメリカに渡り、異国の地で暮らすようになってからの苦労や成長の様子がメインになった小説でした。また、作者が女性ということもあり、筆致もだいぶ違いました。優しげ、というか。冒険小説とか、サバイバル小説というふうではなく、一人の少年の成長譚といった印象の一冊でした。 中島京子『小さいおうち』 評価:★★★ (あらすじ) 老女タキが振り返る、若いころの女中奉公の思い出。とりわけ忘れがたいのが、美しい時子奥さまのもとで過ごした日々だった。モダンな風物や戦争に向かう世相をよそに続く穏やかな家庭生活、そこに秘められた奥さまの切ない恋。女中という職業に誇りをもち、タキが綴る思い出。そして物語は意外な形で現代へと継がれてゆく。 あらすじにあるように、老女タキが若いころの女中奉公の思い出を語る、という設定なのですが、その若いころが戦前なので、「???」と思いました。ということは、老女タキが生きている「現在」は、1980年代ぐらいでないとヘンですよね。本書の発行年は2012年なので、30年ぐらい昔が「現在」という設定なわけです。なのに、そのへんの説明が何もなされないので、その部分だけは「???」と思いながら読んでいきました。「???」を忘れるぐらいの面白さで、どんどん読み進めていくことができました。 そして、最後になって、私の「???」に応える驚きの展開が…! この作者らしい展開であり、種明かしといえると思います。そう来たか。恐れ入りました、という感じ。中島京子、最初のうちは当たりハズレが多いなと思いましたが、ここへきて当たり続きです。とても面白く読みました。 江國香織『ひとりでカラカサさしてゆく』 評価:★★ (あらすじ) 大晦日の夜、都内のホテルに集まった80歳過ぎの3人の男女。彼らは酒を飲みながら共に過ごした過去を懐かしみ、そして一緒に命を絶った。3人にいったい何があったのか――。唐突な3人の死をきっかけに絡み合う、残された者たちの日常、そして生前の3人の姿を描いた長編小説。ごめんなさい、よくわからない話でした。どこをどう味わい、どこにどう共感すればいいのやら。どうして80代の男女3人は集団自殺しなければいけなかったのか。自殺する前に、本当にこんな状態(ホテルのバーで飲みながら話す)でいられるのか。 さらに、登場人物が多すぎて、誰が誰やら。それぞれの名前を書き出し、メモを見ながら読もうかとも思いましたが、「江國香織はそんなふうにして読む作者じゃないのでは」と思い直し、やめておきました。結果、最後までさっぱりわからなかったです。 #
by noma-igarashi
| 2024-03-14 22:19
| 映画・TV・本など
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